【2021年版】最新の採用トレンドは?就活を進める上で覚えておきたい3つのキーワード

市況分析

【2021年版】最新の採用トレンドは?就活を進める上で覚えておきたい3つのキーワード

3月に入り、2022年卒の方々の就職活動が解禁になりましたが
コロナの影響で就活の早期化が進んだこともあり、今年は特に大きな動きは見られなかったように思います。

そもそも、就活ルールで3月に就活解禁と言われていますが
経団連(日本経済団体連合会)が決めていた就活ルールは撤廃されたはずです。
実際のところ、就活ルールはいまだに存在するのでしょうか。

また冒頭にも書きましたが、コロナの影響もあって就活の早期化が進んだように
採用のトレンドも時代の流れに合わせて変化していますので、そちらも紹介していきます。

採用トレンドの変化と傾向

就活ルールは存在しない?

2018年10月9日の日経新聞の記事( https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36281670Z01C18A0MM8000/ )によると、
経団連は「大手企業の採用面接の解禁日などを定めた指針を2021年春入社の学生から廃止することを決定した」とのことで、
経済界が主導する就活ルールの適用は2020年入社(卒業)が最後なるとのことでした。

とはいえ、撤廃後2021年卒の就活に関しては
「政府主導で新たな就活ルールを策定することになり、その際には大学や経済界を交えて議論していく」
とのこと。

つまり就活ルールはこれまで通り存在し、
ルールの策定は経団連から政府が行うように変更
されたということです。

就活ルールの歴史

「就職協定」

そもそも就活ルールはいつから始まったのかというと、1953年です。

当時は戦後の復興期における好況+朝鮮特需による人手不足により、採用活動が早期化し学生の囲い込みが起きてしまう一方で
学校・学生側から、就活の早期化により学業に影響が出てしまうのでは、との意見も出てしまうような状況でした。
そのため、大学・日本経済団体連合会・文部省・労働省を中心となり「就職協定」というものを結ぶ運びとなったわけです。

その後「就職協定」は、1962年に廃止→1972年に復活→1996年に再度廃止されます。

「倫理憲章」

1996年の就職協定の廃止後、1997年からは「倫理憲章」というものが定められます。
これは日本経済団体連合会が中心となり、就職協定に代わるガイドラインとして定めたものですが
当時、就活のスケジュールは「正式な内定日は大学4年の10月1日以降とする」点しか触れられていなかったようです。

その後、


▼ 2003年の改定
「卒業学年に達しない学生に対して、面接など実質的な選考活動を行うことは厳に慎む」の記載が追加
→ 2004年卒の採用・就活より「大学4年になる4月1日以前の選考は行わない」ことに

▼ 2011年の改定
「2013年卒以降の広報活動は大学3年の12月1日以降」になることが明記

▼2013年

  • 「倫理憲章」から「採用選考に関する指針」へ名称を変更)
  • 「政府が閣議決定(平成25年6月14日)した「日本再興戦略」において示されている開始時期より早期に行うことは厳に慎む」と明記 → 広報活動は大学3年の3月1日以降に → 選考活動は大学4年の8月1日以降に ----------

と幾度も改定・変更を繰り替えし、現行の就活スケジュールになったのは2017年卒からで
2016年卒の状況を踏まえた結果、広報活動の時期は変わらず、選考活動は2ヶ月前倒しとなる大学4年の6月1日以降に変更になりました。

就活ルールの見直しは25卒以降?

さて、過去の話を長々と書いたところで、
「政府主導の就活ルールはいつ見直されるのか?」という疑問の方が気になっているのではないでしょうか。
2020年10月29日の日経新聞の記事( https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65608160Z21C20A0EE8000/ )によると、

  • 2023年卒も現行ルールの維持を決定。(面接解禁が大学4年の6月)
  • 2024年卒も現行ルールを継続する方向。
  • 2025年卒に関しては「今後の経済情勢と企業の採用活動の関係を見極め、あり方を含め検討する」。

とのこと。

つまり、現在在学中の学生の皆さんが就活をする際のルールは現行ルールであることがほぼ確定しており、
2021年に大学に入学する人が就活をする際のルールは見直される可能性がある
ということで
就活ルールの見直しはしばらく先になりそうです。

就活・採用のこれから

経団連と国公私立大学の代表者で構成される「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」より発表された報告書によると
内閣府が提唱した未来社会Society 5.0での採用とインターンシップのあり方として、
「学生」・「企業の雇用形態」・「採用・インターンシップ」の姿をそれぞれの内容に移行していくとのこと。


「学生」の姿

  • 年齢層、人種、就職・キャリアへの考え方も多様化
  • 基礎的リテラシーと専門知識等の修得
  • デジタルネイティブ
  • 経済的価値のみならず社会的価値を重視

「企業の雇用形態」の姿

  • ダイバーシティ経営
  • 「自社型」の雇用システムを確立

「採用・インターンシップ」の姿

  • 採用方法の多様化・複線化
  • 卒業時期の多様化と採用・入社時期の多様化
  • 大学院教育を含めた学修成果と修得した能力を尊重した採用選考が定着、ジョブ型採用も拡大
  • インターンシップの目的、意義、内容について、産学と社会の共通理解が醸成
  • 学業を阻害しない時期に、ジョブ型採用につながる長期インターンシップに参加する学生も増加

これまでは学生は学業が第一であることや、企業の雇用は新卒一括採用であること、
それに合わせて採用もスケジュールやルールが決まっていましたが、
それぞれのあり方が多様化することでしょう。

採用のから見る、おさえておきたい採用トレンド3つ

現在の日本の一般的な採用手法は「新卒一括採用(メンバーシップ型採用)」という、
まっさらな新卒社員を職種を限定せずに一括で採用し、入社後に教育するというものですが
2030年に向けて、すでに採用のトレンドが変化してきているのはご存知でしたか?

ここからは、先ほどご紹介した「Society 5.0での採用とインターンシップのあり方」と照らし合わせながら
現在注目されている3つの採用のトレンドについてご紹介していきます。

採用トレンドのキーワード(1):通年採用

新卒一括採用は、すでに取り決められている就活スケジュールに則り「大学4年の3月」より採用活動を行うことに対し、
通年採用は就活スケジュールに関係なく年間を通して採用を行うことを指します。

歴史の部分でも触れましたが、
日本の採用は昔から「学生は学業が第一優先である」という考えがあるため、
新卒一括採用を行う企業が多いのが現状です。

しかし、就職みらい研究所の「就職白書2021」(https://data.recruitcareer.co.jp/wp-content/uploads/2021/02/hakusho2021_20210216-1.pdf)によると、
2022卒の採用活動の見通しに関して、採用時期では「通年採用」が27.0%(前年+7.8pt)となっており
時期を限定した採用よりも、通年採用を行う企業が増えることが数値として現れています。

項目名 割合
通年採用 27.0 (7.8)
夏採用 22.6 (3.5)
秋採用 18.1 (2.2)
通年入社での採用 10.9 (4.9)

「Society 5.0での採用とインターンシップのあり方」でも
学生の【年齢層、人種、就職・キャリアへの考え方も多様化】すること、
採用・インターンシップについても【採用方法の多様化・複線化】、
【卒業時期の多様化と採用・入社時期の多様化】するよう移行していく。とあったように、
時期や年齢に囚われない就職・キャリア活動を、今のうちから始めていくことがポイントになります。

「通年採用」の例:ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社では、新卒を対象に「ユニバーサル採用」という手法を取り入れています。
これは新卒一括採用とは異なり、「挑戦する意欲ある人が自由な時期に自分の意思で活動できる」ような仕組みとなっており、
新卒・既卒問わず、通年で選考を行っています。また一度就職をした方でも、再度挑戦することが可能になっています。

▼ ソフトバンク株式会社の「ユニバーサル採用」についてはこちら
https://recruit.softbank.jp/graduate/recruit/universal/

採用トレンドのキーワード(2):ジョブ型採用

ジョブ型採用とは専門性を武器に採用され、
その職務・仕事・役割に見合った報酬制度が適用されるような採用
のことをいいます。

日本で主流のメンバーシップ型採用は、(少し前に書きましたが)
「まっさらな新卒社員を職種を限定せずに一括で採用し、入社後に教育」し、
スキルや成果というより、勤続年数に合わせて年功序列で昇給するのが一般的で、
一気にたくさんの労働力を効率よく採用できるという点では非常に有効な手段です。

ただし、「Society 5.0での採用とインターンシップのあり方」にて未来社会で目指す採用・インターンシップの姿として

  • 【大学院教育を含めた学修成果と修得した能力を尊重した採用選考が定着、ジョブ型採用も拡大】
  • 【学業を阻害しない時期に、ジョブ型採用につながる長期インターンシップに参加する学生も増加】 とあったように、新入社員全員が同じスタートラインに立ち、その後配属されるというよりも 大学・専門学校や大学院、留学で学んだ専門知識や高度な技術が評価されるような採用に移り変わっていくことでしょう。

「ジョブ型採用」の例:KDDI株式会社

KDDI株式会社では、2019年(2020年卒)の採用活動から、初期配属を確約したジョブ型採用枠「Willコース」を導入しています。
2020年4月入社の新入社員278人のうち40人が、2021年度入社の270〜280人のうち4割がジョブ型採用枠を選択。
2022年卒採用で、採用数は2021年卒と同規模でありながらジョブ型採用枠を5割に拡大する見通しだそうです。

さらに2020年8月より、働いた時間ではなく
成果や挑戦および能力を評価・称賛し、処遇へ反映することを目的とした新人事制度の導入を開始したとのことです。

▼ KDDI株式会社「ジョブ型」への取り組み

採用トレンドのキーワード(3):非対面型(オンライン)

皆さんもご存知の通り、コロナがきっかけでリモートワークやオンライン就活が広まった1年でした。
経団連がおこなった「2021年度入社対象 新卒採用活動に関するアンケート」( https://www.keidanren.or.jp/policy/2020/080.pdf )によると、
「来年度以降の広報活動および選考活動におけるウェブの活動の方針」は下記の通りとなっています。

項目 広報活動 選考活動
さらに活用 53.8% 16.7%
同程度活用 22.9% 34.9%
減らす 0.7% 5.7%
未定 22.6% 42.7%

この調査からも分かるように、コロナの影響があるかどうかは置いておくとしても
来年度以降も採用活動において「ウェブを活用」し、オンライン就活はより浸透していくことでしょう。

となると、就活のオンライン化・リモートワークが当たり前の時代になっていくにあたり
マイクやカメラの環境も整えていく必要があります。

▼ CheerCareerの就活ノウハウ:就活のオンライン化にそなえて読むべき記事4選

採用のトレンドをおさえるために使ってほしい!おすすめコンテンツ

さて、採用のトレンドキーワード「通年採用」「ジョブ型採用」「非対面型(オンライン)」についてご紹介しましたが、
採用トレンドを把握したところで、正直就活ルールや就活スケジュールがネックとなってしまい、
なかなか行動に移せないのではないでしょうか。。。

実はCheerCareerは「通年採用」「ジョブ型採用」「非対面型(オンライン)」すべておさえている就活サイトなのです。
まとめとして「それぞれの採用トレンドキーワード × チアキャリア」という視点から
皆さんに使ってほしい!おすすめコンテンツを少し紹介します。

「通年採用」× チアキャリア

CheerCareerは、学年関係なく会員登録・利用できる就活サイトです。
仕事検索」では、2023年卒・2024年卒向け求人やインターンシップが既に掲載されていたり
イベント」では、新大学1~3年生向けのイベントも展開されていたりと、
大学入学から卒業後まで幅広く使えるコンテンツが満載です。

「ジョブ型採用」× チアキャリア

CheerCareerは大手ナビサイトとは少々違っていて
企業へのエントリーも可能ですが、企業が公開している仕事や募集に対してのエントリーがメインです。
各企業の募集ページを見てみると、具体的な仕事や募集に対する報酬・待遇・勤務地などが記載されているため
CheerCareerに掲載されている募集(求人)は、新卒一括採用というよりジョブ型採用に近いものとなっています。

「非対面型(オンライン)」× チアキャリア

コロナをきっかけに、CheerCareer上でもオンライン就活を快適に進めてもらえるよう、様々なコンテンツを準備しました。
CheerCareer掲載企業の「オンライン説明会特集」や「リモートワークOKな仕事特集」のページを準備したり
イベント」では、オンライン開催の就活イベントや支援セミナー・相談会を多数開催したりています。

▼ オンライン就活イベント開催レポート

まとめ

今回は、就活・採用のルールの歴史から未来の採用のあり方までをまとめた上で、
覚えておきたい採用トレンドの3つのキーワードをご紹介しました。

  • 通年採用:就活スケジュールに関係なく年間を通して採用を行う
  • ジョブ型採用:専門性を武器に採用され、その職務・仕事・役割に見合った報酬制度が適用される
  • 非対面型(オンライン):オンラインツールを利用した就活・採用手法

「Society 5.0での採用とインターンシップのあり方」にもあるように、
学生、企業の雇用形態、採用・インターンシップの姿への移行することも頭の片隅に置いておくことで
能動的に柔軟な就活・働き方に対する情報のキャッチアップや行動を起こせると思います。

CheerCareerも採用トレンドの移り変わりにあわせて、日々進化を続けています。
就活に困ったら、ぜひCheerCareerを頼ってくださいね。


参考文献

この記事を書いた人
青森のいしかわ

青森県出身のエンジニア。2016年、大学卒業後に上京。
地元愛が強すぎて、何かと理由をつけて青森に帰省しようとする。
ついに2021年9月に地元青森にUターン!
お笑いを見るのが趣味で、特にゴイゴイスーが好き。

青森のいしかわのTwitterアカウント

この人の記事をもっと読む
このページをシェアする