市況分析 2020.10.01
22卒・就職活動のポイント!…いま、首都圏・ベンチャー企業が熱い!
## 0.はじめに
最初に結論を書きます!
大手企業よりも首都圏にあるベンチャー企業に就職した方が、将来性がある!
だから、大手企業よりもベンチャー企業に就職すべき!
これが結論です。
それでは、その理由を、コラムを通じて解説していきましょう!
## 1.数字で見る日本の現状
最初に、3つ、質問をします。
ちょっと考えてみてください。
(1)日本の人口は、どれくらいですか?
(2)日本の人口は、増えていますか?、減っていますか?
(3)首都圏に、日本の人口の何%が集中していますか?
※補足:首都圏とは、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県を指します。
答えは
(1)日本の人口は、約1億2600万人です(2020年8月1日現在、総務省統計局)。
(2)(解説するまでもなく)減っています。
(3)そして、首都圏に約29%の人口(約3650万人)が集中しています。
ここで、少し補足をしておきます。
(2)について。
日本の人口は、2008年の1億2800万人をピークに減少が続いています。そして、2048年には人口が1億人を割り込み、2060年には約8670万人まで減少するという試算があります。
(3)について。
別な表現をすると、43道府県で、約71%(約8946万人)の人口を分け合っていることになります。それでは、ここで1エリア当たりの平均人口を比較してみましょう。
※1エリアの平均人口
首都圏=3650万人÷ 4=約913万人
他地域=8946万人÷43=約208万人
この数字を見れば、いかに首都圏に人口が集中しているかが解かりますよね!?
さて、この現象を「一極集中」と言います。
そして、日本人に限れば、約25年間、首都圏の人口は増え続けています。
さらに、この傾向は、今後も続くと予想されています。
つまり、
「日本の人口は減少していくが、一極集中は今後もつづく」
ということです。
## 2.日本政府の対応と成果
国として、この「一極集中」は良い状況なのか、否か?
答えは「否!」です。
世界の中で日本が繁栄していくためには、好ましい状況ではありません。
やはり、日本全国が元気にならないと、好ましい状況とは言えません。
では、日本政府は、全国を元気にするために、どのような政策を行っているのか?
これは、みんなも知っていると思います。
解からない人は、かなり政治経済に疎い人なので、もっと勉強をしましょう!
話を本題に戻します。
答えは「地方創生」です。
前安倍政権の中で力を入れていた政策の1つです。
簡単に説明すると
地方創生とは、一極集中を緩和し、地方を元気にし、日本全国に活気をもたらすという政策です。
だから、首都圏から地方に企業を移転したり、人が移住したりしたら、補助金を出すということを行っているわけです。
では、地方創生の成果は、どうなのか?
答えは、「芳しくない」と言わざるを得ません。
なぜなら、一極集中は緩和されるどころか、進んでしまっているからです。
## 3.22卒・就職先を考える … 大手企業の未来
ここでは、いままでの解説を踏まえ、大手企業の未来について解説をしていきます。
大手企業の多くは、47都道府県に支社や営業所を構えています。
さて、ここで質問です。
いままでの解説を踏まえ、考えてください。
今後、大手企業は47都道府県に、支社や営業所を構え続けられると思いますか?
答えは「NO!」です。
日本の人口減少は、今後も継続する。
人口減少は、都市部よりも地方の方が著しい。
よって、大手企業が47都道府県で、支社や営業所を構え続けることは難しい。
このことは、容易に想像がつくと思います。
それでは、つぎの質問です。
継続できない支社や営業所は、どうなると思いますか?
答えは「閉鎖」されます。
維持できないのであれば、閉鎖されるのは当然のことです。
では、そこで働いていた人たちは、どうなるのか?
一般的には
転勤不可の社員は、会社都合で退職となります。
転勤可能な社員は、会社からの打診に応じられれば、会社に残ることになります。
対して、会社からの打診に応じられなければ、退職せざるを得ません。
大手企業の未来について。
人口減少から、国内で成長をしていくのは、とても難しい状況である。
そして、47都道府県にある支社や営業所を維持していくことも困難な状況である。
つまり、入社したとしても成長拡大ではなく、縮小が目に見えている。
良くて、現状維持といったところでしょう。
規模縮小となれば、「人員削減」は当然のことです。
要するに、せっかく頑張って大手企業に入社したとしても、入社後は「常にリストラと背中合わせ」だということです。
もしかしたら、私は大丈夫!
そう思う人がいるかもしれませんが、その根拠は何ですか?
残念ながら、企業は入社する権利は「内定」というカタチで保障してくれますが、定年までの雇用維持は約束していません。
つまり、入社後、成果を上げ続け、会社から必要だと思われ続けなければ、生き残れないということです。
どうですか?
自分で自分の身を守り続けながら、充実した社会人生活を送れる自信、ありますか?
日本の未来を、大手企業の未来を想像しながら、よーーーく、考えてみてください。
## 4.22卒・就職先を考える … (首都圏)ベンチャー企業の未来
ここでは、いままでの解説を踏まえ、ベンチャー企業の未来について解説をしていきます。
首都圏は「一極集中」の主役です。
人口が集中すれば、ビジネスも集中します。
そして、「一極集中」は、今後もつづきます。
「ベンチャー企業は安定性に欠ける」
そう主張する人もいますが、それは一般論であって、一社単位の話ではありません。
大手企業でも、ベンチャー企業でも、安定性抜群の企業はたくさんあります。
また、その逆も然りです。
よって、安定性のある企業を選べば良いだけの話なので、このテーマはここまでとします。
さて、ここで重要なのは、「市場(マーケット)」です。
首都圏は、人口も、ビジネスも、集中しています。
今後も、その傾向は継続します。
このことは既述の通りです。
何が言いたいのか!?
それは、首都圏を地盤にしているベンチャー企業は、日本の現状を受けにくい、
人口減少、マーケット縮小の影響を受けにくいということです。
これは、大手企業の未来で記した「常にリストラと背中合わせ」の世界とはまったく異なる状況です。
首都圏の優良ベンチャー企業は、地盤を固めたら、その他の地域へ飛び出す、成長曲線を描こう!
など、大手企業とは真逆の状況にあるところが沢山あります。
## 5.最後に…
このコラムの最初に書いた
大手企業よりも首都圏にあるベンチャー企業に就職した方が、将来性がある!
だから、大手企業よりもベンチャー企業に就職すべき!
この意味を理解して頂けましたか?
ここまで解説しても、まだ大手志向の人もいると思います。
大手企業、ベンチャー企業、どちらを選択するかは、皆さん次第です。
だから、どちらが正解かは、個々、異なります。
今回、このコラムで伝えたいこと。
それは、
幻想ではなく、
客観的事実から掘下げ、
自分に合う企業を見つけてほしい!
ということ。
毎年、多くの学生が幻想の中で、大手企業を志望しています。
結果、せっかく入社しても、ギャップが大きく、早期退職に至る。
そんな悲劇が、毎年、繰り返されています。
正直、そんな悲劇は、もう見たくない!
1件でも減らしたい!
そんな思いで、このコラムを書きました。
新卒ブランドの就活は、人生一度きりです。
もう一度、今回のコラムを振り返ってみてください。
・日本の現状と今後
・大手企業の未来
・首都圏・ベンチャー企業の未来
ベクトルで言ったら、
・右肩下がりの大手企業
・右肩上がりの首都圏・ベンチャー企業
皆さんの活躍の場、将来に向けて安心できる場は、大手企業だけではないということ。
多くの学生が見落としている中に、優良ベンチャー企業という宝の山が眠っているということ。
よーーーく、解かって頂けたと思います。
以上、今回のコラムが皆さんの就活に良い影響を与えられたのなら幸いです。