面接対策 2019.12.22
貴方が採用されるための最高の武器
私が人事の採用業務に携わったのは、起業する前のときです。
新卒入社した会社で人事に部署移動したいと願い出て、人事部に着任しました。
入社4年目、27歳という若さで採用の多くの業務を任せてもらい、新卒の方・中途の方の面接を行う立場となりました。
年間で数百名の求職者と出会い、会話をし、仕事について語りました。
そして、29歳でアイ・パッションを設立してからもアイ・パッションへ入社を希望する方との面接や就活支援にも携わり、働く意味とは何かを問い答えるということを続けてきて、現在も進行中です。
20年弱、人の志望動機を聞いて一緒に働くかを決断・判断してきたなかで、採用の合否を分ける決定的なものが1つあります。
それは、「**使命感**」です。
情熱とか、行動力とか、表現の仕方は色々とあるかと思いますが、
最初の数分会話するだけで、その方が当社に対して「使命感」を持って
働きたいと思ってくれているかどうかはわかります。
次の言葉はエバーノート元CEOのフィル・リービンのインタビューですが、
15年ほど面接官を行ってきて強く共感できるメッセージでしたのでご紹介します。
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おもしろいもので、いい人材は面接の最初の数分でわかります。
面接の残り時間は、それを確信するために費やすようなものです。
要はこういうことです。社員が自分と友人2人といったような小さな会社ならば、
3人全員が使命と探求に燃えている。
3人にとっては、これが人生で最も大切なことなのです。
ところが社員が10人になると、9人にとっては使命だけれども、
1人だけはただの仕事でしかないと思っている。
もちろん彼は生産的で、役目もちゃんとこなすでしょう。
しかし、仕事と割り切っている。
社員を100人抱えるようになると、それが半々ぐらいになる。
わが社の社員は現在330人ほどですが、このくらいの規模に
なると何%が、エバーノートを人生の使命と感じていると考えるわけです。
私自身にとってエバーノートは自分と同一です。
何をする時でもエバーノートのことばかり考えている。
そして同じように感じている社員が半分いればなあと思うのです。
残り半分にとっては、人生で大切なことがほかにもある。
また、それが悪いわけではないという見方もあるでしょう。
面接をする時には、その人物がどちらの部類に属するのかを
早めに見極めようとします。仕事と割り切っているならは、
チェックリストのようなものがあって、必要なスキルを持っているか
など機能面をたしかめる。しかし、もし使命として感じるような
稀な人材であるならば、その違いはすぐにわかるのです。
そんな人間をできるだけたくさん直属の部下にしておきたい。
1000人規模であるならば10%はそうであってほしい。
※当時はCEO在任中
Harvard Business Review2013年12月号より抜粋
少し、重たい話になってしまいましが、突き詰めていくとシンプルな話です。
**貴方が使命感という最高の武器を携えてその会社の選考に臨んでいるかどうか**といことです。
もちろん「イエス」と答える人も多いでしょう。
それでも不採用になってしまうときもある。
それは、相手(求職者のライバル、面接官である人事担当者や経営者)の「使命感」よりも貴方の純度が薄かったのかもしれません。
**貴方がこの先何に情熱を傾けたいか、文字通り命(時間)を費やしたいかを相手に誰よりも強く伝えることこそが、就活で大切な唯一の武器**だと私は思っています。