自分らしく働くことと、カニカマについて

2022.03.08

自分らしく働くことと、カニカマについて

こんばんはとだです。

かにかまのはなし。
かにかまは高級食材の蟹の身にみたてた色付けをされた練り物。
この数年、その食感や色合いから海外でも人気を博すようになった日本生まれの食べ物だ。そんなかにかまを見ていると切なさを覚えるのは私だけでしょうか。



かにかまというのはスケトウダラのすり身でできているものです。
スケトウダラといえば、鍋に良し、フライに良し、当然普通のかまぼこに使っても良しと、多くの活躍の場面がある魚。
そんなスケトウダラが蟹に模した練り物として自己アイデンティティを追える。この事実に切なさをつい覚えてしまうのです。


もし、鍋に使われたら、骨が邪魔だと文句を言われながらも、魚介の出汁として鍋を支えつつ、その白く甘みのある身が主役として君臨し、余すところなく愛されていた可能性があります。

もし、フライになっていたら、ソースをかけられ、おかずのとしてもつまみとしても活躍は間違いないでしょう。

せめて同じ練り物であっても・・・おせち料理の紅白かまぼこになっていたら、少し大人の味が多く、子どもにはあまり好かれないおせち料理の中で、栗きんとんに並び、愛される存在になっていたかもしれません。



そんな多くの可能性を含んだスケトウダラが、かにかまとして、一生を終えてしまいます。
魚としてではなく、蟹に見立てたものとして。

スケトウダラとしてのアイデンティティーを奪われ、蟹にもなれず、蟹によく似た何かとしてその生が終わる。これほど残酷なことはあるでしょうか。


YouTubeやSNSで自身の主張をいくらでもできるようになり『自分らしく働く方法』だとか、『個性を武器に生きるには』のようなビジネス書がたくさん出版されています。

若い人の話を聞いても、「個性を生かして働いていきたい」「ライフワークバランス」よく働きたいといった
仕事面以外にも自分の中での価値を見出していくことが良いこととされる時代です。


そんな「自分らしさ」が大切なものとされるこの時代において、
かにかまにされるスケトウダラたちは、自身を簡単に葬られる。
中には個性を捨てることができることが自分らしさなんだと、胸を張るスケトウダラたちもいるかもしれない。
ただ私は考える。
スケトウダラは、鮪や鮭のように、自らの個性を認められる魚に憧れないのだろうか。
スケトウダラではなく、蟹に似せられた魚だった物になることに抵抗はないのだろうか。
それとも、かにかまの需要があることに、安心しているのだろうか
そんなことを考えています。


2015年8月に弊社のタイムラインに更新したものの再編
まぁ今でもこれよく思うことだからあれだけども、
まぁまぁ病んで感強いよね!

で、明日は説明会だから!!!
きてねー
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この投稿の著者
とだとだ
とだとだ
2015年卒入社 ライター
【酒飲みメガネのライターおじさん】

2年で100社の不採用!
これからからも不採用!
行く当てもなく新卒1期生募集の採用に行くも、
不採用になる。

ただ、他に面接が残っていた会社は、
社員は腰が曲がって下を向いて働いているところで「辛気臭くて嫌だ」と思ったため、
不採用になった後に弊社の志望度が高まり「どうにか入社させてくれと」メールを送る。

社員全員反対するなか、社長の一声で逆転採用!

大学在籍時からフリーライターとして多くの雑誌やムック本の編集をしている、どヘンタイライター
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