落語「あくび指南」みたいな小話「ニート指南」

2019.02.07

落語「あくび指南」みたいな小話「ニート指南」

どうも通販亭酒楽と申します。
就活のルールが来年から本格的に変更になるなど、就活生にとっては経団連のルール変更で振り回され大変みたいで。
そのルールの中で内定を勝ち取るために資格や特技を覚える人も多いのではないでしょうか。

大学のキャリアセンターの一角に、最近変わった看板が掲げらた。
墨黒々と大きな文字で「ニート指南所」
就職のための相談や資格を得るための情報はみたことあるが、堂々とニートになるための教えっていうのは聞いたことない。

大学で教えるからにゃあ、何か参考になることがあるのではと、好奇心旺盛な戸田は、
単位数がぎりぎりの友人にノートと出欠届けの代筆を約束に無理やり引きつれ
「へい、ごめんなさいまし」
対応に出てきたのは、中肉中背無精ひげにジャージ姿の汚い男。

「まぁそこらへんにかけてくれ」と言われ通されたキャリアセンターの奥には、
およそ就職相談に乗るような場とは思えない、部室だとしても汚い散らかった空間で
さっきまでドラクエビルダーズ2をやっていたのであろう様子。

「こりゃまたけっこうな散らかりようで」なんて口走ると、
友人は「俺はニートなんて学びたくない嫌だ」というので、戸田一人で学ぶことに。

汚い男がいうには、大学4年生が1年生を見て
「若いっていいね」と言うのも、学生がバイトをしてないことで自らを「ニートだから」と言うのも、どちらも何の値打ちもないただの嫌味。
20そこそこじゃ十分若いし、本当のニートは学生でもなく明け方ストロングゼロを飲みながらゲーム疲れで眠る、労働をする気配がない人間を指すと講釈。
勤勉な学生生活をしていた戸田は新たな世界に関心をしていると、
汚い男「それではまず、朝のニート。小学生の登校を見ながら、あのころはまだがんばれてたなと過去に浸る。昼のニートはトイレのために一度おき、軽く水を飲みソシャゲのガチャを引く」などニートとしての過ごし方を教える。


こんなことをさんざん待たされた友人。そのあほらしさに
「あきれたもんだ、教わるのも教わるほうだが教えるほうも教えるほうだ。こんな意味のないことを教えてる地点でニートでもないじゃないか。俺は早くパチンコを打ちたい。働くなんてまっぴらごめんだ」なんて小言をもらすと、
汚い男「あぁ友人のほうが上手だ」

これからでは、好奇心旺盛に興味の幅が広い人を募集しています。
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