市況分析 2020.03.25
世界的不況にも負けない市場の見方
新型コロナウイルスの影響で、合説や説明会の中止・延期が相次ぎ、
今後どうしていこう…!と不安に思っている学生さんも多いかと思います。
私も先日お会いした学生さんから、
「私たちの代は運が悪すぎて、遣る瀬なく思ってしまいます……」と言う声を聞きました。
確かにコロナの影響は就活生の行動にまで及び、
不透明な先行きを不安に思うのも当然かと思います。
ただ、今までにもこういった不況が起きたことはないのでしょうか?
## 景気変動の周期
内閣府が公表している日本の景気動向指数を見ると、
景気の谷は下表の時に落ち込みを見せています。
| 年 | 事象 | |--|--| | 2001年 | ITバブル崩壊、米同時テロ | | 2008年 | リーマンショック | | 2011年 | 東日本大震災 | | 2015年 | 消費税率引き上げ 5%➞8% | 基本的に景気の転換点は、主に経済政策や外的要因が影響していると言われていますが、**周期的には約5年に1度**。 その影響度は三様ですが、 コロナショックを乗り越えたとしても、次にまた同様の事象が起きるのは確実と言えるでしょう。 だからこそ今は、[「コロナはピンチじゃないチャンスと捉えよう!」](https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/311)でも伝えた通り、 各社がどのような対策を取っているかをリアルタイムで確認できる貴重な時期とも言えるのです。 (とはいえ、内定取り消しは冗談じゃない…!という学生さんもいるかと思います。 その場合は[「コロナショック!内定取り消しを通告されたらどうする?」](https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/309)をご確認ください!) ## 実際の採用動向 さて、就活にまで影響を及ぼしていると言われているコロナですが、 実際どの程度まで影響しているのでしょうか。 帝国データバンクが実施した[2020 年度の雇用動向に関する企業の意識調査]([http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200307.pdf](http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200307.pdf))によると、2020年度に正社員の採用予定がある企業は59.2%。 6年ぶりに6割を下回る大幅減となったそうです。 企業規模としては、
- 大企業:82.9%が採用する - 中小企業:53.6%が採用する としており、 日本の雇用の2/3を担う中小企業の採用が慎重になっていることが伺えます。 先行きの不透明さから、人件費を補えるかが予測出来ず、 採用を控える傾向にあるようです。 逆に採用予定のある企業の理由としては、 「社員の平均年齢が上がるため、若年層の採用に力を入れている」 「働き方改革によって時間外労働を削るため、従業員を増やして対応する」 というものが多く、 人手不足感の強い業種は、企業規模問わず採用意欲は依然として高い状態にあります。 ## 企業の増益・減益予測 学生に聞くと「人手不足=不人気」というイメージが強かったりしますが、 「人手不足=事業が伸びている証拠」でもあります。 舞い込んでくる仕事に対し、人手が足りていない状況ですね。 コロナショックにより悪影響が及んだ業界もあれば、むしろ仕事の増えた業界もあります。 市場の予測として、増益・減益する可能性のある事業は以下のものが挙げられています。
### 減益する可能性がある - 部品原料の供給業 - 自動車などの製造業 - 人の外出を前提としたサービス・外食業 - 建設工事を請け負う建設業 - 不動産業 ### 増益する可能性がある - 感染予防品や、医療品 - 巣ごもり時に消費する商品 - 空気清浄機などの健康家電 - クラウド、情報セキュリティなどのITサービス関連事業 国際的なサプライチェーンが切れた際、製造業全般がピンチになると言えるでしょう。 また、不景気の際に「不要不急」のものは売れなくなるため、 住宅や建設、自動車などは先行きが不透明になりやすいです。 外出も控える傾向にあるため、レジャー施設や旅行関係も危なくなっています。 逆に在宅でいる機会が増えるため、 家で利用・消費するものは、必然的に必要性が増します。 同時にテレワークの機会も増えたため、ネットワークやセキュリティ、電子データのやり取りのためのクラウドサービスなどは増益の傾向にあるようです。 実際、[東京商工リサーチが行った調査](https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200313_01.html)によると、
- テレワーク支援などを目的としたサービスツール - 臨時休校中の子どもたちに向けた教育支援コンテンツの無償提供やサービス案内 - 新型コロナウイルスの試薬、検査の受託開発など医療支援 などは、自社サービスの案内を積極的に行い、ビジネスチャンスを掴みに行っているようです。 「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺がありますが、 意外なところに影響が出ていたりもするので、 ぜひ今後も志望する業界・企業の動向に注目していきましょう! *** また、CheerCareerは就活を頑張る学生さんを積極的に応援しています! コロナウイルスで就活をどう進めて行けばいいか分からない…という方は ぜひ、[こちらの社長さん・人事さん](https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/299)を頼ったりしてみてください! 先行きが見えない分、これまで以上に情報のキャッチアップが今後の行動の鍵を握ります。 色々な人を頼りながら、納得のいく未来を掴み取って下さい!
| 年 | 事象 | |--|--| | 2001年 | ITバブル崩壊、米同時テロ | | 2008年 | リーマンショック | | 2011年 | 東日本大震災 | | 2015年 | 消費税率引き上げ 5%➞8% | 基本的に景気の転換点は、主に経済政策や外的要因が影響していると言われていますが、**周期的には約5年に1度**。 その影響度は三様ですが、 コロナショックを乗り越えたとしても、次にまた同様の事象が起きるのは確実と言えるでしょう。 だからこそ今は、[「コロナはピンチじゃないチャンスと捉えよう!」](https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/311)でも伝えた通り、 各社がどのような対策を取っているかをリアルタイムで確認できる貴重な時期とも言えるのです。 (とはいえ、内定取り消しは冗談じゃない…!という学生さんもいるかと思います。 その場合は[「コロナショック!内定取り消しを通告されたらどうする?」](https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/309)をご確認ください!) ## 実際の採用動向 さて、就活にまで影響を及ぼしていると言われているコロナですが、 実際どの程度まで影響しているのでしょうか。 帝国データバンクが実施した[2020 年度の雇用動向に関する企業の意識調査]([http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200307.pdf](http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200307.pdf))によると、2020年度に正社員の採用予定がある企業は59.2%。 6年ぶりに6割を下回る大幅減となったそうです。 企業規模としては、
- 大企業:82.9%が採用する - 中小企業:53.6%が採用する としており、 日本の雇用の2/3を担う中小企業の採用が慎重になっていることが伺えます。 先行きの不透明さから、人件費を補えるかが予測出来ず、 採用を控える傾向にあるようです。 逆に採用予定のある企業の理由としては、 「社員の平均年齢が上がるため、若年層の採用に力を入れている」 「働き方改革によって時間外労働を削るため、従業員を増やして対応する」 というものが多く、 人手不足感の強い業種は、企業規模問わず採用意欲は依然として高い状態にあります。 ## 企業の増益・減益予測 学生に聞くと「人手不足=不人気」というイメージが強かったりしますが、 「人手不足=事業が伸びている証拠」でもあります。 舞い込んでくる仕事に対し、人手が足りていない状況ですね。 コロナショックにより悪影響が及んだ業界もあれば、むしろ仕事の増えた業界もあります。 市場の予測として、増益・減益する可能性のある事業は以下のものが挙げられています。
### 減益する可能性がある - 部品原料の供給業 - 自動車などの製造業 - 人の外出を前提としたサービス・外食業 - 建設工事を請け負う建設業 - 不動産業 ### 増益する可能性がある - 感染予防品や、医療品 - 巣ごもり時に消費する商品 - 空気清浄機などの健康家電 - クラウド、情報セキュリティなどのITサービス関連事業 国際的なサプライチェーンが切れた際、製造業全般がピンチになると言えるでしょう。 また、不景気の際に「不要不急」のものは売れなくなるため、 住宅や建設、自動車などは先行きが不透明になりやすいです。 外出も控える傾向にあるため、レジャー施設や旅行関係も危なくなっています。 逆に在宅でいる機会が増えるため、 家で利用・消費するものは、必然的に必要性が増します。 同時にテレワークの機会も増えたため、ネットワークやセキュリティ、電子データのやり取りのためのクラウドサービスなどは増益の傾向にあるようです。 実際、[東京商工リサーチが行った調査](https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200313_01.html)によると、
- テレワーク支援などを目的としたサービスツール - 臨時休校中の子どもたちに向けた教育支援コンテンツの無償提供やサービス案内 - 新型コロナウイルスの試薬、検査の受託開発など医療支援 などは、自社サービスの案内を積極的に行い、ビジネスチャンスを掴みに行っているようです。 「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺がありますが、 意外なところに影響が出ていたりもするので、 ぜひ今後も志望する業界・企業の動向に注目していきましょう! *** また、CheerCareerは就活を頑張る学生さんを積極的に応援しています! コロナウイルスで就活をどう進めて行けばいいか分からない…という方は ぜひ、[こちらの社長さん・人事さん](https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/299)を頼ったりしてみてください! 先行きが見えない分、これまで以上に情報のキャッチアップが今後の行動の鍵を握ります。 色々な人を頼りながら、納得のいく未来を掴み取って下さい!