【最新版】就職人気企業ランキング!コロナの影響はどのくらい?

市況分析

【最新版】就職人気企業ランキング!コロナの影響はどのくらい?

3月の就活解禁から早2ヶ月が経とうとしています。

就職みらい研究所による、就職プロセス調査(https://www.recruit.co.jp/newsroom/data/2021/0407_8264.html)によると、
2021年4月1日時点での就職内定率は28.1%となっているなど
2022年卒学生の就活の実態が徐々に見え始めています。

一方で、コロナ禍が後押しし通年採用が就活のトレンドとなってきている今
既に2023年・2024年・2025年卒の学生が動き始めている状況でもあります。

▼ 【2021年版】最新の採用トレンドは?就活を進める上で覚えておきたい3つのキーワード
https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/650

今回は、2022年卒の就活における人気企業ランキングや、コロナ禍における企業の景気動向を解説しながら
企業分析のポイントをご紹介していきます。

2023年・2024年・2025年卒の皆さん、もちろんこれから企業分析を始める2022年卒の方も
この記事を参考に、企業分析をしてみてくださいね。

就活で企業を選ぶポイントは?

まず就活をしていく中で、企業を選ぶポイントを見てみましょう。
今回はコロナの影響があるかどうかを測るために、新型コロナ流行前の2019年卒の回答と比較します。

マイナビの2022年卒 学生就職モニター調査 2月の活動状況(https://saponet.mynavi.jp/release/student/monitor/2022feb/ )と
2019年卒マイナビ学生就職モニター調査 3月の活動状況(https://www.mynavi.jp/news/2018/04/post_16890.html )によると、
下記のような結果になっています。

順位 2022年卒 2019年卒
1位 社員の人間関係が良い 社員の人間関係が良い
2位 自分が成長できる環境がある 自分が成長できる環境がある
3位 福利厚生制度が充実している 福利厚生制度が充実している
4位 給与や賞与が高い 希望する勤務地で働ける
5位 希望する勤務地で働ける 経営理念・企業理念に共感できる

1〜3位までは全く同じという結果になっていますが、大きく違うポイントが2つあります。

  • 2022年卒 4位「給与や賞与が高い」(2019年卒 7位)
  • 2019年卒 5位「経営理念・企業理念に共感できる」(2022年卒 7位)

これはコロナの影響で不況に陥ったことで、例年より安定志向が強まったことが考えられます
確かにこの1年、コロナ不況により、業績悪化や倒産のニュースを耳にする機会が多かったことと思います。
名の知れた大手企業でも早期希望退職を募ったり、新卒採用を停止したりなど
これから就活を迎える学生からすると、より安定した企業を選ぼうとするのも無理はありません。

また、「希望する勤務地で働ける」という項目が、2019年卒・2022年卒どちらともTOP5にランクインしていますが
昨今コロナ化でのリモートワークやUターンの浸透という点を踏まえると、少々性質が違うかもしれません

余談ですが、先日Twitterで下記の記事が話題になっていました。
私は地元が大好きなので、Uターンしたいなぁと思っていますが、このような考え方もあるのかとしみじみしちゃいました。笑
▼ “東京勤務”のこだわり捨てる就活生。会社選びの条件は「リモートで働けるかどうか」 - BUSINESS INSIDER
https://www.businessinsider.jp/post-232784

【文理別】就活の人気企業ランキングは?

さて、ここからは実際に2022年卒の学生がどのような企業を志望しているのかを
文系・理系別に、今年入社した先輩(2021年卒)のランキングと比較しながらランキング形式でご紹介していきます。
コロナ禍で就活の人気企業が変わってきているのかも注目です。

【文系就活】就職企業人気TOP10!

文系の人気企業ランキングTOP10をご紹介していきます。

順位 2022年卒 2021年卒
1位 東京海上日動火災保険 JTBグループ
2位 第一生命保険 全日本空輸(ANA)
3位 味の素 東京海上日動火災保険
4位 伊藤忠商事 日本航空(JAL)
5位 ニトリ オリエンタルランド
6位 ソニーミュージックグループ 伊藤忠商事
7位 バンダイ ソニー
8位 損害保険ジャパン(損保ジャパン) 味の素
9位 サントリーグループ ニトリ
10位 講談社 ソニーミュージックグループ

この文系の年度別の人気企業ランキングで注目すべき点として挙げられるのが
2021年卒に人気だった旅行業界や航空業界の企業は、2022年卒にはランクインしていないことです。
これらの業界は、コロナの影響を受けて
軒並み新卒採用を抑制または取りやめている状況です。

▼ JTBグループ6500人削減、115店閉鎖 デジタル化急務 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66519760Q0A121C2TJC000/
▼ ANAの新卒採用、例年の1割以下に 22年度200人 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66310470X11C20A1MM0000/
▼ JAL、22年春の新卒採用原則中止 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ253C70V20C21A2000000/

一方で2022年卒に人気なのは保険業界のようです。
業界自体の待遇の良さが人気の理由とのことですが、人気企業ランキングからも
2022年卒の学生は【給与や賞与が高い】というポイントをより重要視していることが伺えます。

### 【理系就活】就職企業人気TOP10!

続いて、理系の人気企業ランキングTOP10をご紹介していきます。

順位 2022年卒 2021年卒
1位 味の素 ソニー
2位 ソニーグループ 味の素
3位 サントリーグループ 富士通
4位 明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ) サントリーグループ
5位 トヨタ自動車 トヨタ自動車
6位 NTTデータ NTTデータ
7位 キヤノン カゴメ
8位 富士通 資生堂
9位 カゴメ 明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)
10位 東海旅客鉄道(JR東海) 日立製作所

理系の人気企業ランキングは、順位に変動はあるものの顔ぶれはそれほど変わっていない印象です。
コロナの影響をそれほど受けていない企業、もしくは
コロナの影響はあったものの別の要素で追い風を受けている企業
が多く見受けられます。

例えば、食品系や飲料系の企業は
外食産業の時短営業や休業の影響で、業務用製品の売り上げは落ち込んだものの
巣篭もり需要や買い溜め、またコロナ禍もあり健康に気を遣うようになったという点で、
家庭用製品は追い風となっているようです。

▼ 味の素、純利益70%増に上方修正 21年3月期 家庭向け好調 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62100370Q0A730C2DTB000/
▼ カゴメの2021年12月期、純利益18.5%増 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLRST0454286T00C21A2000000/

コロナ禍で業績に影響がある業界は?【最新版】

さて、これまでは学生の動向や就活の人気企業ランキングなどを見ていきましたが
ここからは企業の視点で、コロナ禍で業績に影響がある業界をご紹介していきたいと思います。

(2020年12月版の調査結果もまとめているので、こちらからご確認ください。)
▼ コロナ禍でも伸びている業界とは?【2020年12月版】
https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/601

コロナ禍で業績に『プラスの影響がある』業界TOP3

帝国データバンクの新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(2021年3月)(https://www.tdb-di.com/special-planning-survey/sp20210409.php )によると、
コロナ禍で業績に『プラスの影響がある』業界が下記になります。

順位 業種 割合
1位 各種商品小売 31.0%
2位 飲食料品小売 26.5%
3位 家具類小売 13.3%

一時期は自粛の影響で消費も冷え込みはしたものの、その反動で一気に高まる可能性あるとの声や
コロナ禍でより浸透したネット通販が好調で、今後も続くと予想している声もあったりと
主に飲食料品を扱う業種を中心に、好調な様子がみられました。

コロナ禍で『マイナスの影響がある』業界TOP3

一方で、同じ調査よりコロナ禍で業績に『マイナスの影響がある』業界が下記になります。

順位 業種 割合
1位 旅館・ホテル 100.0%
2位 飲食店 91.5%
3位 広告関連 91.2%

旅館・ホテルや飲食店については、
時短営業・休業の影響やGoToトラベル再開の目処も立たないこと、
また再度コロナの流行の波が来ていることが要因と考えられます。

広告関連については、そもそもの広告の出稿や
イベント・展示会などの減少が影響しているのではと考えられます。

コロナ禍において、企業が生き抜くために重要なのは
今の業態を守っていくのはもちろん、ウィズコロナのために
事業の方針や業態の転換をする柔軟性を持つことです。

これは大手企業では中々できることではなく
ベンチャー企業や中小企業の方が、規模感的にもスピード感を持って切り替えがしやすいことが多いです。
企業研究の際は、このような視点も持っておくと
広い視野で業界や企業を見ることができるのでおすすめです

最後に

今回は学生の動向や視点と、企業の動向などを解説しました。
これから就活や企業分析を始めようと考えている方のお役に立てたら嬉しいです。

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参考文献


この記事を書いた人
青森のいしかわ

青森県出身のエンジニア。2016年、大学卒業後に上京。
地元愛が強すぎて、何かと理由をつけて青森に帰省しようとする。
ついに2021年9月に地元青森にUターン!
お笑いを見るのが趣味で、特にゴイゴイスーが好き。

青森のいしかわのTwitterアカウント

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