逆求人ってどんな採用手法?就活生と採用担当それぞれのメリット・デメリットとは

市況分析

逆求人ってどんな採用手法?就活生と採用担当それぞれのメリット・デメリットとは

「逆求人って最近よく聞くけど、どんな採用方法だろう」 「逆求人に興味はあるけど…何かメリットってあるの?」 といった疑問を抱えてはいませんか? 実は、「逆求人」は従来の就職活動とは正反対な、 ”就活生が企業にスカウトされる”という新しい就活スタイルなのです。 この記事では、皆さんが抱える逆求人に関する疑問を、 就活サイトである当「[Cheer Career(チアキャリア)](https://cheercareer.jp/)」が専門的な観点から解説していきます。 具体的には * 逆求人の概要 * 就活生や既卒性が逆求人を利用するメリット・デメリット * 企業が逆求人を利用するメリット・デメリット * 逆求人ができるおすすめのサイト・サービス …の順番にご紹介していきます。 新卒の皆さんも企業の採用担当の方も、本記事を読んで逆求人について学んでいきましょう! ## 「逆求人」とは 逆求人とは、大学生がインターネットや逆求人イベントなどを通じて自己アピールを行い、 興味を持った企業からのアプローチを待つという仕組みになっています。 この方式は「ダイレクトリクルーティング」「ダイレクトソーシング」と呼ばれていて、従来の採用活動とは異なるものです。 従来の新卒採用では、企業が求人サイトなどを通して募集をかけ、 応募してきた人材をスクリーニングして採用の可否を決めるというシステムでした。 そのため、どちらかといえば企業側が「待ちの姿勢」だったといえるでしょう。 しかし、逆求人では従来型のように企業が待つのではなく、「攻めの姿勢」で人材を見つけ出すことが特徴です。 ### 逆求人の拡大背景 逆求人が拡大した背景には、日本の労働人口の減少が関係しています。 かつての採用活動では、それほど有名でない企業であっても、 合同説明会への参加などによってある程度の母集団を形成することができました。 しかし、現在の日本では少子高齢化が進み、新卒の働き手も不足しがちであるため、 企業が数少ない人材を取り合うという状況になっています。 このように新卒者の売り手市場が拡大したことにより、逆求人のシステムが注目されるようになりました。 また、「ダイバーシティ」という考え方の広がりも、逆求人が行われるようになった理由といえるでしょう。 ダイバーシティは性別・人種・年齢・性格・学歴・価値観といった多様性を受け容れ、 幅広い人材を活用することで生産性を高めようとする考え方です。 つまり、ダイバーシティに基づいてこれまでとは違ったタイプの人材にアプローチするためにも、 逆求人が有効だと考えられているのです。 ## 就活生や既卒生が逆求人を利用するメリット・デメリット 就職活動をする人にとって、逆求人のサービスを受けるメリットとデメリットは以下の通りです。 逆求人メリット デメリット * 自身の成長機会が生れる * 自己分析・自己PRのブラッシュアップができる * 自分で探せなかった企業との出会いがある * 自己アピールが下手だとオファーが来ない * スキルや経験が薄いと選考が進まない それぞれの項目について、内容を詳しく見ていきましょう。 ### 逆求人メリット①:自身の成長機会が生れる 逆求人には、就活生や既卒生が成長するチャンスといえます。 なぜなら、逆求人サイトなどを活用することで、有給のインターンシップや就活イベントのオファーが来ることがあるためです。 インターンシップやイベントに参加すれば、これまでは見えなかった自身のポテンシャルを発揮できたり、 仕事の楽しさややりがい、厳しさに気付けたりする場合があります。 そのため、逆求人は就活生・既卒生にとって自身の成長を促すいい機会になるといえるでしょう。 ### 逆求人メリット②:自己分析・自己PRのブラッシュアップができる 逆求人を利用することで自己分析・自己PRのブラッシュアップにつながります。 なぜなら、企業からオファーを受けるためには魅力的な自己分析・自己PRが必要になるためです。 逆求人サイトを利用しても、自身の魅力を伝えきれないプロフィールを書いていれば、企業に評価してもらえません。 逆求人で内定を勝ち取るにはプロフィールの完成度を高める必要があるため、 必然的に自身の強みや価値観とじっくり向き合うことになるでしょう。 ### 逆求人メリット③:自分で探せなかった企業との出会いがある 逆求人は、自分では見つけられなかった企業と出会うきっかけにもなります。 これは、従来の採用活動では、応募者は自分の興味を持っている企業の情報ばかり見てしまうためです。 従来の就職活動では、学生が入りたい業界や職種に絞って応募することがほとんどでしたが、 逆求人を活用すれば思いもよらない企業からオファーが来ることもあります。 自分の狭い視野では見つけられなかった企業に出会えることも、逆求人のメリットといえるでしょう。 ### 逆求人デメリット①:自己アピールが下手だとオファーが来ない 逆求人には、自己アピールが上手くなければオファーが来ないというデメリットがあります。 なぜなら、うまく自己アピールできなければ、その他大勢の就活生の中に埋もれてしまうためです。 逆求人では企業も攻めの姿勢で採用活動を進めているため、魅力的に映らない人材はスルーされてしまう可能性もあります。 そのため、逆求人は自己アピールが上手くなければ難しい手法であるといえます。 ### 逆求人デメリット②:スキルや経験が薄いと選考が進まない 逆求人では、スキルや経験が浅いと選考が進まない可能性も少なくありません。 なぜなら、即戦力となる人材を探している企業も多いためです。 このような企業は、特定の技能や資格などを持っている人を採用したいと考えがちです。 反対に、企業にアピールできるスキルや経験を持っていない人は、逆求人であっても選考を進むのが難しいと考えられます。 ## 企業の人事・採用担当が逆求人を利用するメリット・デメリット 企業の採用担当者にとって、逆求人サービスでオファーをするメリットとデメリットは以下の通りです。 逆求人メリット デメリット * 自社の欲しい人材へリーチできる * 意欲的な学生や求職者へアプローチできる * 採用コストを抑えることができる * 優秀な人材の競争率が高い * 企業アピールに凝る必要がある それぞれの項目について、内容を詳しく見ていきましょう。 ### 逆求人メリット①:自社の欲しい人材へリーチできる 逆求人は、企業が欲しい人材を見つけやすいというメリットがあります。 なぜなら、逆求人では一人ひとりのプロフィールを確認してピンポイントに声をかけられるためです。 従来の求人方法では、自社に応募してきた数多くの人材の中から、自社にマッチする人材を見つけ出すしかありませんでした。 一方、逆求人であれば、企業は幅広い選択肢の中から本当に必要と思える人材を見つけ出すことが可能です。 ### 逆求人メリット②:意欲的な学生や求職者へアプローチできる 意欲的な学生や求職者へアプローチできることも、逆求人を行う企業のメリットといえるでしょう。 なぜなら、逆求人のイベントやサイトに登録する人材の多くは、自身の能力に自信があり、 正当に評価してくれる企業に採用されることを望んでいるためです。 熱意ある人材を採用すれば、長期にわたって自社に貢献してくれる可能性があります。 意欲的な人材を欲している企業にとっても、逆求人による採用は有効です。 ### 逆求人メリット③:採用コストを抑えることができる 逆求人における企業側のメリットとして、採用コストの削減も挙げられます。 これは、逆求人の採用活動が従来よりも簡潔なプロセスになっているためです。 従来の採用活動では、求人サイトに求人情報を掲載し、企業セミナーや説明会を開き、 雇うつもりがない人の履歴書やエントリーシートまで目を通して面接を行う必要があり、採用に多大なコストがかかっていました。 しかし、逆求人であれば最初から企業が求める人材にだけアプローチできるため、コストを削減できます。 ### 逆求人デメリット①:優秀な人材の競争率が高い 逆求人においても、優秀な人材の競争率は高くなっています。 これは、優秀な人材はそれだけ多くの企業から注目されているためです。 採用される側も、できるだけいい労働条件であったり、やりがいがあったりする仕事を探しています。 そのため、企業が逆求人を利用しても、優秀な人材を採用できるとは限りません。 ### 逆求人デメリット②:企業アピールに凝る必要がある 逆求人では、企業アピールを凝ったものにする必要があります。 なぜなら、就活生や既卒生も魅力的ではない企業には興味を惹かれないためです。 逆求人でも、他社と数少ない人材を取り合うという状況は変わりません。 自社を選んでもらうためには、企業アピールを凝ったものにしなければならないため、 通常の求人方法ほどではなくとも、それなりに手間やコストがかかります。 ## 逆求人ができるおすすめのサイト・サービス6選 最後に、逆求人のできる代表的なWebサービスやサイトを6つ紹介していきます。 ### CheerCareer(チアキャリア ) / 株式会社Cheer 当『CheerCareer』は、「気になる企業への応募」「企業からのスカウト」という 2つの応募フローで就職活動ができるサービスです。 特に、ベンチャー企業や新進気鋭の成長企業から逆求人を受けられることを強みとしており、 『CheerCareer』が課している以下の条件をクリアした企業のみにご利用を頂いています。 **1. 本業において公益性があること** **2. 成長環境があること** **3. 人材・組織ポリシーに共感・賛同できること** 就活生のみなさんには無料で利用して頂けますし、 模擬面接の実施や就活マッチングイベントなど、幅広く自社開催のイベントも手掛けています。 チアキャリア を介して、ご自身の価値の見直しや、視野を広げるきっかけにしてもらえると幸いです。 [CheerCareer(チアキャリア )](https://cheercareer.jp/) ### 逆求人フェスティバル / 株式会社ジースタイラス 『逆求人フェスティバル』は、経営者や採用担当者と1対1で面談し、企業からスカウトされる就職活動イベントです。 単に内定をもらえるだけでなく、企業の経営者や採用担当者と話し合うことで、 就活生の本当にやりたいことや秘められたポテンシャルを見出すきっかけにもなります。 さらに、イベント後は面談した経営者や採用担当者から「レポートフィードバック」が届くという仕組みも嬉しいポイントです。 もしも内定をもらえなかったとしても、フィードバックで指摘を受けたポイントを改善することで次につなげることができます。 [逆求人フェスティバル](https://www.studenthunting.com/) ### OfferBox(オファーボックス) / 株式会社i-plug 『OfferBox』は企業が興味を持った学生にオファーするスカウト型求人サイトです。 大手・ベンチャー・官公庁をはじめとした7,120社以上(2020年9月現在)の企業が 『OfferBox』を通じて学生にオファーを送っています。 企業が学生に送ることができるオファー数には上限があるため、手当たり次第に声をかけられることはなく、 学生のプロフィールをじっくり読んだうえでスカウトしてもらえます。 また、「自己分析ツール」を備えていることから自身の強み・弱みを知ることができ、 自己PRのブラッシュアップにもつながります。 OfferBox ### キミスカ / 株式会社グローアップ 『キミスカ』は企業から学生にスカウトメールが届く逆求人型の就職活動サイトです。 『キミスカ』ではスカウトメールが「プラチナスカウト」「本気スカウト」「気になるスカウト」の3種類に分かれており、 企業からの関心の度合いがわかるのが特徴です。 また、数万人の社会人データをベースにした適性検査機能も備えており、 学生の意欲やストレス耐性、職務適正といった項目を企業側が確認できます。 そのため、自身の特性を活かせる企業とマッチングしやすいサイトといえるでしょう。 キミスカ ### ガクセン / ニューインデックス株式会社 『ガクセン』は取材を受けてプロフィールとインタビュー記事を掲載してもらえる逆求人型就活サイトです。 専門スタッフが客観的に学生のPRポイントを引き出して記事にしているため、自身の魅力をより効果的に企業にアピールできるでしょう。 また、『ガクセン』は掲載する学生の質にこだわっており、自己成長のためのアクションをしてきたアクティブな学生や、 過去のトラウマを払拭して精神的に成熟した学生などを集めています。 このような学生像に当てはまる方は登録してみてもいいかもしれません。 [ガクセン](http://gakusen.jp/) ### レクミー / 株式会社リーディングマーク 『レクミー』は東京大学や早稲田大学、慶応義塾大学といったいわゆる上位校の学生を中心に集めた就活・採用プラットフォームです。 学生に面談を行い「論理的思考力」「リーダーシップ」「素直さ」「協調性」「コミュニケーション能力」 といった採点基準から正確な学生像を把握しています。 また、特定の学生層と一流企業を効率よくマッチングする 「レクミー少人数座談会」や「レクミー業界研究会」といったイベントも積極的に実施しています。 そのうえで企業が希望する学生をピンポイントで紹介しているため、 一流企業を目指している人は利用を検討してみてはいかがでしょうか。 [レクミー](https://www.recme.jp/) ## 逆求人の特徴とメリット・デメリットのまとめ 今回は逆求人という新しい採用手法について、 * 逆求人の概要 * 就活生や既卒性が逆求人を利用するメリット・デメリット * 企業が逆求人を利用するメリット・デメリット * 逆求人ができるおすすめのサイト・サービス といった内容を紹介してきました。 逆求人は、就活生と企業側の双方に需要があるリクルーティング手法であることがお分かりいただけたでしょうか? 労働人口の減少やダイバーシティをはじめとした新しい価値観によって、 日本の就活を取り巻く環境は大きく変化しています。 「自分には従来の就活スタイルが向いていない」と感じている就活生の方は、 これを機に逆求人に挑戦してみてはいかがでしょうか。 また、従来のやり方に限界を感じている採用担当の皆さんも、 ぜひ自社の採用活動に逆求人を取り入れてみることをおすすめします。
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