"考える"だけで答えが出ない?思考プロセスを整理し行動に移そう【勝てない敵の倒し方2】

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"考える"だけで答えが出ない?思考プロセスを整理し行動に移そう【勝てない敵の倒し方2】

勝てない敵の倒し方、第二弾です。 「分からない問題に直面した時にどう対処していくか」 という大枠に沿っていくつか書いていきます。 - [1 "知らない"にもレベルがある。5段階の"無知の知"について ](/ip_blogs/article/261) - 2 "考える"だけで答えが出ない?思考プロセスを整理し行動に移そう(当記事) - [3 解決力よりも重要?曖昧なゴールを具体化する"問題設定力"の身に付け方](/ip_blogs/article/325)
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## 企業は"向上心"を求めている 2月になりました。 流行りのコロナウイルスによって意識は遠のきがちなインフルエンザですが、 今年もちゃんと(?)流行ってますので体調には気をつけてくださいね。 さて、つい先日、2020年1月23日にマイナビが公開した [マイナビ人材ニーズ調査(2019年12月調査実施)](https://saponet.mynavi.jp/release/enterprise/needs/recruitment_needs_2019/)によれば、 企業の"雇用人材決定のポイント"の中で*向上心*が 新卒採用で50.3%で2位、中途採用でも3位とかなり重視されています。 *ちなみに1位は新卒・中途共に"人柄・性格"です。* 昨今は技術も政治も外交も(そして新型肺炎も)動きが激しい時代ですから、 常に新しいことをキャッチアップし成長する意欲を求める企業が多いのも納得できます。 さて、ではその向上心。どのように評価されるものでしょうか。 また、どのようにアピールすればよいでしょうか。 率先して新しいプロジェクト案に手を上げるのはとても良いことですが、 *「考えたけれど思いつきませんでした」*は仕事では許されません。 少なくとも*「考える」*、というのを具体的な行動に移さなければ ウンウン唸るだけの***考えている振り***に陥ってしまいます。 少なくとも周りからそのように評価されかねません。 "向上心"の評価は、いつまでたっても"向上"がないと意味がないのです。 そこで今回は、この向上心を***自発的に考え、行動に移す能力***と捉え、思考から行動への移し方をまとめてみました。 様々なケースの具体例を元に、***考える***という行動を分解し、結果を出す方法をみていきましょう
## 考えを行動に分解し、結果をだす方法
### 解き方を知っている問題の場合 例えば次の問題が出てきたとしましょう。 あなたはどのように考えますか? ``` りんごを3つ持っています。 さらにりんごを2つ買いました。 持っているりんごはいくつでしょう。 ``` この問題を、知識に照らし合わせて抽象化することで*3+2*という式に落とし込み5つと答えることもできますし、 「りんご2つは買っただけで持っているとは買いていないから3つだ」と言い張ることもできますし、 「買った時点で所有している、すなわち"持っている"といえるはずだ」と言語学的に論じることもできるでしょう。 あなたがいずれのパターンだったにせよ、ここで言いたいのは、 1. 知識と照らし合わせて解釈し、 2. 情報を整理し、 3. 一定の法則に従って結果を予測した というプロセスを踏んでいるということです。
### 答えがあることがわかっているが知らない場合 次の問題です。 `電球の作り方を説明してください。` この問題をみて、 「原理としては電気抵抗の高い物質に電流を流せば電気エネルギーが熱と光に変換され発光する あとは長持ちさせるために真空管に入れて素材を選別すればよい。工業的製法は〜〜」と答えられる人はあまりいないでしょう。 問題に取り組んだ方、取り組もうと試みた方の脳裏には 「電球 仕組み」「電球 作り方」で検索することが浮かんだはずです。 はい、それで構いません。 電球はどうやって作るか、と尋ねられて考えても仕方ないわけです。 自分がエジソン並みの発想力と行動力があると自負しているなら別ですが、 - 知識と照らし合わせて解釈し、 - 知識にないので調べた でよいのです。 ここが学校と仕事で異なる部分なので注意が必要なのですが、 *仕事上の問題は試験問題とは違い、あなたの発想力を測る者ではありません。* むしろ、*とれる全ての手段を駆使して結果を出すこと*が重要です。 この記事を読んでいる方はネット検索できる環境にあるはずですから。 もし調べられない場合は、知らないことを前提としつつ推察であることを明示し「後ほど調査しますが、おそらく〜〜だと考えます」というのが[無知の知(前回記事)](/ip_blogs/article/261)を踏まえた回答になるでしょう。
### 答えがあることがわかっているが探せない場合 次はまた違ったケースです。 ` 中学時代に使っていた英語の教科書のタイトルは何でしたか?` パッと出てくる方も悩む方もいるでしょう。 母校+教科書、で検索しようという方は少ないかと思います。 このような問題の場合、"考える"というのは"思い出す"という行動になります。 記憶に頼る、というのはシンプル故に時間を取りやすいので、ある程度時間をかけてもはっきりしなかったり、自分の記憶を信じられない場合はわからないものとして処理してしまいましょう。 なお、私は開隆堂のSUNSHINEでした。
### 情報も解き方もわからず答えもなさそうな場合 さて、次の問題は実践的です。 ` Amazonを超えるビジネスを作ってください。` これにスラスラ答えられる人は就活対策記事なんて読んでいないと思いますので、 読者のみなさんが非常に難しい問題だと捉えているものとして進めます。 なぜこの問題が難しいと感じるかというと - Amazonについて(市場規模や経済圏など)の*知識がない* - ビジネスについての*知識も経験がない* - 資金も人脈もない - そもそもこの問題には答えがない という無い無い尽くしだからでしょう。 *「お金さえあればAmazonを超えられる」*と豪語できる方は就活してないでVCに融資を募りましょう。 さて、慣れていないと一番のネックになるのが"答えがない"問題に答えること。 ***必ず答えがある問題しか問われないのは学生のうちだけ***です。 ビジネスにおいては"答えがない問題"の方が圧倒的に多く、さらに言えば問題を出すのも自分、解くのも自分、場合によっては採点も自分というケースも多いです。 また、大学で研究をがっつりしていた方は、答えがない問題に取り組むことも、自分で問題を設定することも、それを自分で解くことも経験があるでしょう。 未だ答えがわからない問題を調べるのが研究ですし。 この問題を解くには 0. 記憶を参照して(もあまり意味はないが) 1. 必要そうな知識・情報を集め(例えばAmazonのIR情報) 2. 集めた情報を整理し(例えばAmazonの売り上げが伸びていない分野を見つける) 3. シミュレートする(その分野に自分が参入して勝てるかどうかを試算する) ことをひたすら繰り返す必要があるわけです。
このプロセスが"考える"という言葉に集約されています。 考えて答えを出すことと、行動をして結果を出すのはほぼ同義だと捉えて構わないでしょう。 そして、一つのベストな解答を出して終わるのではなく、複数なベターな解答を模索し続けることが 成長や改善といった結果につながる***考える***という行動になるのです。 所謂PDCAサイクルのようなフレームワークも原点は同じです。 ## まとめ 思考が煮詰まったときは今自分が何をしているかに立ち返って、 0. 思い出そうとしている時 => 見切りをつけるか、気分転換して閃くのを待とう 1. 調べれば分かることを考えようとしている時 => 調べよう。 2. 情報を前に呆然としている時 => 紙に書くなり表計算ソフトにまとめるなりしよう 3. まとまった情報から読み取れない時 => さらに情報を整理し一つずつ考察しよう とすると行動によって思考を整理できてよいですよ。 今回の記事は持論に寄っていて恐縮ですが、 "分からない問題の考え方のくせ"をつけておけば ~~京大くらいは受かりますし~~ 確実に成長し続けられますのでご参考までに。 では最後の問題です ` あなたに一番あった就職先は?` 最後の最後に裏技ですが、 "知ってる人に相談する"という有効な方法があります。 新卒も中途も、煮詰まった方は就活相談へ。 [CheerCareer 就活相談はこちら](/lp/agency)

--- 参考文献 マイナビ人材ニーズ調査(2019年12月調査実施) | 新卒採用の支援情報ならマイナビ 新卒採用サポネット https://saponet.mynavi.jp/release/enterprise/needs/recruitment_needs_2019/
この記事を書いた人
Showgo
アプリもwebもインフラもサーバーもミドルもフロントもデザインも配線も企画もマネジメントも設計もコーディングもやる元営業のフルスタックエンジニアです。最近アプリからwebに戻ってきました。ここ一週間で8000行以上書いているようです。

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