就活のスケジュールは無くなった!?就活の本音と建前
就職活動の早期化がどんどん進んでいるようです。
みなさんは、もう企業へエントリーをし始めましたか?
3月までは大丈夫、と自己分析のみ行ってますか?
CheerCareerでは、「就活ルールの本音と建前」を作らない就活を進めており、掲載企業は全て通年採用が可能なメディアになっています。
企業からも、学生からも、形骸化したルールで動くよりちゃんとした就職活動・採用活動を進めたいという声を伺っており、随時それを反映しております。
就活ルールの存続、遵守がどこまでになるのか先の見えない現状で、どのように対処していけばいいのでしょうか。
今回は、就活スケジュールの本音と建前に触れていきます。
もうみんな説明会に参加している
さて、トップのグラフです。これは、2021年度卒業生と2022年度卒業生の、
卒業前々年度における3月〜11月までのCheerCareer上の説明会予約の動きです。
ざっくりいえば、3回生のうちからの説明会予約状況の比較ですね。
グラフを見れば分かるとおり、みんな昨年よりも早期からガッツリ動き出してます。
昨年21卒の時はCheerCareer上の説明会は6月解禁だったのですが、
今年3月より完全通年採用ができるように機能改修を行いました。改修してよかったです。
2020年は新型コロナウィルスの影響で就活に不安感があったのもあり、早期から説明会予約が増えています。
ちなみに、この予約の8割がオンライン説明会となっています。
昨年は7月のサマーインターン、10月頃からのオータム・ウィンターインターンで予約数が伸びましたが、
今年は5月以降一定のペースで、かつ昨年の2倍のペースで予約数が増加しています。
トータルで見ると、11月末時点では2022年度卒業生の説明予約の方が2021年度卒よりも2.14倍多いという結果になりました。
早期化は例年叫ばれていますが、今年もさらに早期就活は進んでいるようです。
これは、オンライン説明会の開催数が増えたことも原因の一つでしょう。
(CheerCareer自体の改修・機能改善の結果かもしれません!色々シナジーはあると思います。)
いずれにせよ、昨年と比べても早いうちから、既に多くの人が積極的に就活を進めているようです。
そもそも、就活ルールって何のためにあるの?
さて、"早期"就活と言いましたが、これは一般的に就職情報解禁の3月より前で行う就職活動を挿します。
この"就職情報解禁"を定めている就活ルールとは、何のためにあるのでしょうか。
まず、就活ルールの特徴3つを簡潔にあげると
- 強制力は無い
- いわゆる大手企業中心
- 青田買いはやめよう
です。
随時形骸化しては改定され続けていますが、古くは財閥の学生採用に関する協定に始まり
直近では経団連から政府主導に移っています。
良い学生を採用するため、企業からのアプローチが早期化の一途を辿っては
「学生が学業より就活を優先してしまい、学生のためにならない」とルールが制定されています。
つまり、就活スケジュールは
「企業が学生へ早期アプローチをかける時期に制限をかけるため」
に制定されています。
最近の就活スケジュールの本音と建前
本音と建前1:説明会とインターンシップ
建前
3回生の6月からはインターンシップ、選考解禁の3月から説明会をしよう
本音
説明会、という名前が使えないので"インターンシップ"という名前で開催しよう。
実際のところは...
インターンシップとは、本来は特定の職業経験を積むための職業体験です。
本採用になる前に、また仕事のイメージをつかむために、正式な契約を結ぶ前に実際の仕事を体験してスキルを身に着ける機会となります。
しかし、就活ルールの改定によって、日本の「インターンシップ」は本来の意味をそれて、変わった認識をされるようになりました。
例えば、
- インターンシップは選考とは関係ない
- インターンシップは3回生の6月から2月までの間に行うものである
- インターンシップは業務内容に即していなくても良い
- インターンシップは就活中の学生が行うものである といったものですね。
これら全て、ここ数年で生まれた解釈です。
特にワンデーインターンシップは、
「企業が採用のため、学生への広報や学生との接点を持つ機会の一つ」
として扱われている場合がほとんどです。
これって、説明会を開く目的と同じだとは思いませんか?
1日で就業体験を積めるようなお仕事ってなかなかないですよね。
「説明会という言葉が使えないけれど、学生と接点を持つ必要がある」ための打開策が
1dayインターンシップでした。
※なお、2020年3月31日に、経団連と大学との協議会でこちらは「認めない」とされています。
本来のインターンシップは、中途採用でも本採用前に行う企業もありますし、
アメリカでは基本的に採用フローに組み込まれるものだったりします。
(もちろん、国内外問わず、学生の職業経験や啓蒙のために行われるものもあります。)
ですので、職業体験ならインターンシップ、説明会なら説明会と銘打つべきですが、
それがルールと解釈の間で複雑になっているのが現状です。
本音と建前2:内定と内々定
建前
内定出しは10月1日からだから、内々定という形で入社を約束しますね。
本音
内定とは言えないから"内々定"という名前にしておくけれど、内定と同じ気持ちでいて欲しい
実際のところは
内定出しを10月1日移行とし、そのタイミングで内定式を行うというのが通例ですね。
「内定式」というイベントのため、また拘束力が発生するために
このスケジュールは遵守している企業は比較的多いです。
拘束力が発生する、と述べましたが、内定と内々定の違いは法的な違いがあります。
内定の場合、採用内定通知書という形で書面を交わします。
これにより、「始期付解約権留保付労働契約」という労働契約が結ばれ、正当な理由がない場合の内定取り消しには損害賠償責任が発生することがあります。
内々定の場合、「内定を出す」という口約束ないし書面のため、上記の労働契約には当てはまりません。
内定に比べれば法的効力はないものとみなしているケースが多いようです。
※とはいえ、私は法律家ではないですし、状況にも依るかと思いますので「法的な意味はありません」と断言はできません。
企業が内々定を出す目的は、内定を出せない期間に入社の約束をすることです。
いずれにせよ、入社は4月1日からですので、それまでの間になるべく早く「入社見込み」を確定させたいというのが本音ですね。
逆に、企業からの内々定取り消しも基本的に罰則に当たらないため、コロナでの急遽内定取り消しが行われてきたこともあり
リスクヘッジのために内々定を複数社から持っておきたいところ。
すぐに働き出せればある程度解決しそうな問題ですが、なかなか難しい課題です。
本音と建前3:採用情報公開と選考の解禁日
建前
卒業前年度の3月から採用解禁
本音
できれば優秀な学生には1年生のうちから合っておきたい。
実際のところは...
これが、最も根幹をなす本音と建前です。
前節でも述べたとおり、就活スケジュールという企業側のルールは、「早くから勝手に学生にアプローチしてはいけません。」
ということに尽きます。
その理由は、大義名分としては「学生は大学にて勉学に集中すべきだから」ですが、「採用コストが青天井になるのを防ぐため」などもあるかもしれません。
大学構内で、家庭教師アルバイトの勧誘にあった経験はありませんか?
それと同じような感覚で、企業が学生にどっぷりアプローチをかけるようになってはいけないだろう、というルールです。
一方で、大学1回生のうちから企業で有給インターンを行っている人もいますよね。
早くから動いている人は動いています。
また、ゼミ推薦というのも、実質的に就活解禁以前からの選考とも言えるでしょう。
如何に"選考"と大体的に銘打たないまま、学生と会っていくかがポイントになっているのが現状です。
昨年は、6月選考解禁と同時に面接で内々定を言い渡される、というケースも多くありました。
結局、就活スケジュールが無くなったらどうすればいいの?いつから始めるの?
ここまで形骸化している選考ルールですが、実際に就活スケジュールがなくなると、どうなるのでしょうか。
通年採用の就活スケジュールが変わる
例えば、多少の誤差はあれど、以下のように勧められたことはありませんか。
- 12月までに自己分析をにしましょう
- 2月までに業界・企業研究を行いましょう
- 3回生の夏〜冬にかけてインターンシップに参加しましょう。
- 3月からGWごろまでに説明会参加、エントリーシートを提出しましょう
- 6月から選考・面接が始まるので対策をしましょう
これらの前半部分、** 〇〇までに ** の部分が無くなると思ってください。
この〇〇までにという基準は、企業の「3月採用情報公開、6月選考解禁」というルールから逆算ものです。
ですので、通年で採用情報を公開し、通年で選考を行う場合には関係ありませんね。
志望する企業がいつごろインターンシップや説明会を開くのか、などに併せて
随時行動に移していきましょう。
スケジュールはないが順序は大切
スケジュールがないとは言っても、業界研究無しにいきなりエントリーシートを提出するのはなかなか難しいと思います。
就活自体を始める時期は「自分に余裕ができた時」や「志望企業や業界での選考から逆算したとき」が良いと思いますが、
** まず何から始めるか **は先輩方の流れが参考になるでしょう。
- 自己分析と業界研究で志望する企業群を決める。
- 企業研究で気になる企業を調べる
- できればインターンシップで仕事のイメージをつかむ
- エントリーシートを作成・提出する。
- 面接・選考対策をして本番に臨む
という順番はおおよそ変わるものはないでしょう
※ここでいうインターンシップは、できれば1ヶ月以上の実務を体験できるものが望ましいです。
これからは、就活スケジュールは一人一人が自分の志望によって決めるもの
就活スケジュールが全体的に廃止されたとしても、企業は採用計画に基づいてスケジュールを立てています。
この、企業の採用スケジュールが一つ一つ異なってくる、というのが就活ルール廃止によって発生します。
自分が気になっていた企業が、「気がつくと採用を終了していた」とならないように、
早めに企業をチェックしてそれぞれに併せた就活スケジュールを組んでいきましょう。
CheerCareerでも、随時就活支援セミナーを開催していますので
悩んでいる方は是非参加してみてくださいね!
CheerCareerは通年採用を頑張る企業と就活生を応援しています。