共感を得られる言動をするためには

面接対策

共感を得られる言動をするためには

共感、は仕事において非常に大事です。
共感を得られる言動をするためにはどのように行動すればいいでしょうか。

「共感を得る力」は重要な武器

仕事を始めると痛感することがあります。それは一人では何もできないということです。
だからこそ、会社という集合体があり人が集まって協力し合いながら仕事に取り組んでいるのです。
人にものごとを依頼するときは、依頼される側の共感が重要であり、その共感度によって仕事の成果が左右されます。
社長や役員だから相手が何でも協力してくれる、こちらがお客様だから相手はしてくれて当たり前と思う人も少なくはありませんが、関係性に信頼があったり、ものごとに共感がなければ、その仕事はいい加減な取り組みの産物になってしまいます。

だからこそ、仕事においては「共感を得る力」がとても重要なスキルなのです。

人が共感するにはストーリーが必要

「共感を得る力」と言っても具体的にどういう行動で、その行動をどのようにして身につけるのでしょうか。
難しく感じる方がたくさんいると思います。そういう能力は、先ずはそのやり方や行動を認知し、繰り返し仕事や
日常でトレーニングすることで身に付け、習熟していくのです。

私の場合は、相手の共感を得るのに「ストーリー(物語)」を意識して話したり、説得したりするのが大切だと気づき、
認知しました。社会人になって5年ぐらいたったころのことでした。
たしか「スープで、いきます - 商社マンがSoup Stock Tokyo を作る -」(遠山正道著 新潮社)という本を
読んだときだったと思います。自分のことを言うのは恥ずかしいのですが、学生の頃から口が達者で、相手を納得させるのは
得意でストーリーや比喩、ユーモアを交えて無意識に行っていたコミュニケーションの自分なりのコツがありました。
何となく使っていたスキル・能力が、このときに言語化されて意識的に行うようになったのです。

もちろん、共感を得るための能力やスキルはストーリーを語ることだけでなく、様々なものがあると思います。
バーバルコミュニケーションだけでなく、ノンバーバールコミュニケーションも大きく影響すると思います。
大切なのは、無意識に自分が行っていて共感を得ることに成功している行動を認知して、言語化し、その行動を
今後のコミュニケーションで意識的に使用していくということです。
その繰り返しのトレーニングが皆さん自身なりの「共感を得る力」の習熟になっていきます。
共感を得るのが不得手でそんな成功経験はないという方は、是非ストーリーで語ることを意識してみてください。

私の場合は、社会人になってから比較的早く(2年ほど)で管理職になり、20代で起業をし、30代や40代は
ほとんどの仕事を誰かに任せるという環境でした。
その仕事においては、相手の共感を得ることが大前提なのです。
また、採用でのプレゼンターや面接官の仕事も相手の共感を得る力が必須の職務でした。

「部下に教えたことを素直に受け入れて実行してもらう」
「求職者に会社の理念をわかりやすく伝え、魅力的に感じてもらう」
「内定を複数持っている学生さんに入社してもらう」
「大変な仕事だけど、頑張ろうと思ってもらう」
「銀行などの金融機関に会社の支援をしてもらう」

上記のような仕事がたくさんあり、成果を残すためには「相手の共感」が避けては通れない毎日が私の能力を鍛えてくれました。
何事もそうですが、日常で使い込まないと自分の強みや武器はなまってしまうものです。

ストーリーのつむぎ方

相手の共感を得るために「ストーリーで語る」、その具他的な方法は次の通りです。
この手法は就職活動での面接で面接官の共感を得るのに大きな武器となります。
面接でエピソードを伝える際の参考にしてみてください。

過去の体験を細かいディテールまで書き出す。

相手の頭に絵が浮かぶような説明の仕方を意識して書き出しましょう(そのシーンの音や気温など五感も意識して)。

ユーモアを交えるのも大切です。

相手の笑いや笑顔を引き出すような話が盛り込まれているかを私は意識しています。
特に同年代の相手には、相手も経験があり「あるある」と思ってくれる内容を入れたりしています。

そのエピソードがもたらす(伝えてくれる)「意味」や「教訓」「啓示」をしっかりと設定する

そのエピソードがもたらす(伝えてくれる)「意味」や「教訓」「啓示」をしっかりと設定し、
相手に伝わるように締めくくるようにしましょう
(そのメッセージ性が強いエピソードの一番の山場を丁寧に時間を割いて 話すのも大切です。)

意味を付与できる人になろう

困難に出会ったとき、「これは自分を成長させてくれる試練なんだ」と思って、ポジティブに向き合える人がいます。
こういう人は、自分自身の体験に意味を見いだせる人です。そのような人は、他の人と同じ経験をしてもそれをチャンスに
変えられる人なのだと思います。
人には1日24時間、1年365日という同じ時間が与えられていますが、その同じ時間を意味のある時間にできるのかどうかは、
何を経験するかというよりは、その経験から何を感じ取るかが重要なのです。

最後に私のエピソードを1つ、具体例となれば幸いです。
私は、昨年2月に5日間の研修に参加したのですが、研修初日に自己紹介とその研修の参加理由を発表する機会がありました。
私は次のような出来事を簡潔に描写してのべました。

ある休日の朝、少し早い時間帯(6時半ごろ)に目が覚めてしまい、コーヒーでも飲もうと寝室からリビングに降りていきました。
すると、すでにリビングの灯りがついていました。
リビングのドアを開けて中に入ると、8歳(小3)の娘がテーブルで漢字を覚えるために勉強をしていたのです。
その娘のひたむきな姿を見た瞬間に、父親として娘に誇れるような自己研鑽を自分はしているか、背中をみせてやれる父親で
いられるかと自問して研修の参加を決めました。*

研修の参加者が私と同年代ということもあり、6時半など家庭を持っている人は自身のその時間帯を頭に思い浮かべて対比して
話を聞いてくれます。そして、誰かが頑張っている姿をみて、自分も頑張ろうと思う経験は多くの人が持っており、
共感を持ってくれます。35歳年下の娘にきっかけをもらったことも相手の印象をより強くするのです。

自分が経験したことの意味や教訓、啓示を言語化し、その体験をストーリーにして相手に語る練習をしてみてください。
共感を得る力は、面接官にその人と一緒に働きたい、応援したいと思わせてくれます。
是非、人から共感を得られるコツを身につけてください。

この記事を書いた人
櫻井

株式会社Cheerの取締役。
ストレングスファインダー認定コーチ。
新卒で大手アミューズメント企業に入社し、最年少で採用責任者に抜擢。
29歳の時に浅井とともに起業。
会社1の愛読家であり、頭が良すぎて変わり者である。
とにかく人望が厚い2児の女の子の教育熱心パパ。

∠macchaのTwitterアカウント

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