自己PRの正しい書き方とは?企業が見ているポイントも解説【例文つき】

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自己PRの正しい書き方とは?企業が見ているポイントも解説【例文つき】

「自己PRの書き方がわからない」
「どんな自己PRが評価されるのだろう…」
自分の強みをどのように伝えたらよいかわからず、エントリーシートの自己PR欄に苦戦している方は多いと思います。
そこで本記事では、東証プライム上場企業にて採用担当をしていた筆者が、自己PRの正しい書き方や注意点を解説します。
企業が見ているポイントや例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事では以下の流れでご紹介いたします。

  • 自己PRで企業が見ているポイントとは?
  • 自己PRの書き方3ステップ
  • 【強み別】自己PRの例文5選
  • 自己PRの提出前に注意すべきポイント

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自己PRで企業が見ているポイントとは?

まず、自己PRで企業が見ているポイントを押さえましょう。企業の評価ポイントを知ることで、採用担当に刺さる魅力的な自己PRが書けるようになります。

自己PRで企業が見ているポイント

自己PRで企業が見ているポイント

  • 企業の「求める人物像」とマッチしているか
  • 入社後に活かせる強みはあるか
  • 基礎的な文章力や論理的思考力はあるか

「求める人物像」とは、企業が採用したい人材の性格や特性を示したものです。
「こんな方に内定を出します」「こんな方が社内で活躍しています」という意味でもあります。
したがって、「チャレンジ精神の高い人」を求める企業に対して、協調性・傾聴力・責任感などをアピールしてもなかなか高評価にはつながりません。

素晴らしい強みであることに変わりはありませんが、企業はあくまでマッチングや入社後の活躍の可能性を見て判断していることを理解しておきましょう。
「求める人物像」は各社の採用サイトに記載されています。自己PRを書く前に必ずチェックしましょう。

自己紹介・長所・ガクチカとの違い

エントリーシートや面接では、自己PRと似たような内容を聞かれることもあるでしょう。
しかし以下のように、それぞれ企業が見ているポイントは異なります。質問の意図を押さえたうえで、適切な自己アピールをしましょう。

項目 企業が見ているポイント
自己PR 「求める人物像」とマッチしているか
入社後に活かせる強みはあるか
自己紹介 専攻分野や部活動などの簡単な経歴
長所 元々もっている資質や特性
客観的に自己分析できているか
ガクチカ 主体性や課題解決力はあるか
チームでの役割や協調性

上記の内容に加えて、エントリーシートの場合は基礎的な文章力や論理的思考力、面接の場合はコミュニケーション能力が見られています。

関連記事:自己PRとは?~企業が見ているポイントや作成のコツも紹介~

自己PRの書き方3ステップ

企業が見ているポイントを理解したら、さっそく自己PRを書いてみましょう。次の3ステップで進めていけば、魅力的で採用担当に刺さる自己PRが完成します。

自己PRの書き方3ステップ

①強みや根拠となるエピソードを洗い出す

まず、自分の強みやその根拠となるエピソードを洗い出しましょう。
ゼミ・サークル活動・アルバイトなど、学生時代のさまざまなシーンを振り返り、成功体験だけでなく上手くいかなかった経験も書き出してみるのがポイントです。
失敗や挫折によってどのような変化があったか振り返れば、向上心・粘り強さ・精神力の強さなど、別の切り口から自分の強みを見つけられます。

②志望企業の求める人物像をチェックする

次に、志望企業の採用サイトにて「求める人物像」をチェックしましょう。
②より①を先に行うのは、各社の求める人物像にとらわれず、さまざまな自分の強みを見つけるためです。

ただし、「自分の強みがまったく浮かばない…」という場合は②から行ってもかまいません。求める人物像に当てはまるエピソードはないか、求められる資質から逆算して自分の強みを見つけるのも一つの手です。
くり返しになりますが、企業は自己PRを通して「求める人物像とのマッチング」を見ています。

①で洗い出した強みのうち、自分と求める人物像が一致していることを裏付ける強み・エピソードを自己PRのテーマとして選びましょう。

就活では「何をどう伝えれば採用したいと思ってもらえるか」と、企業側の視点で考えることが重要です。「伝えたいことを自由に伝える」のではなく、自分を売り込む営業だと思って戦略的に自己PRしましょう。

③構成を意識して端的にまとめる

アピールする強みが決まったら、いよいよ文章にまとめていきます。
自己PRの文字数制限は300文字〜400文字が一般的です。
限られた文字数で自分の魅力を最大限にアピールするためには、以下のようにPREP法を用いた文章構成にするのがオススメです。

PREP法
P(Point:結論)→R(Reason:理由)→E(Example:具体例)→P(Point:結論)の順に話を展開する方法。結論から述べることで要点が伝わりやすく、根拠となる事実や例をあげることで説得力が増します。

自己PRの例
P(結論):私の強みは、目標を達成するまで努力し続ける粘り強さです。
R(理由):大学1年生のとき、テニス部で団体戦のレギュラーを獲得するという目標を掲げ、約2年間にわたって毎日2時間自主練習を続けました。
E(具体例):これまでレギュラーメンバーは高校からテニスを始めた経験者のみでしたが、未経験者の私でもレギュラー入りできると信じ、練習の量と質を意識して日々修練を重ねました。その結果、大学3年生のときに初めて、80人以上部員がいる中から未経験者で唯一のレギュラー入りを果たし、2年前に掲げた目標を達成することができました。
P(結論):貴社でも持ち前の粘り強さを活かし、目標達成のために尽力いたします。

また自己PRでは、「毎日◯時間練習した」「前年比◯%を達成した」など、なるべく数字を盛り込むのがポイントです。取り組み姿勢や成果の大きさが具体的に伝わり、他の就活生との差別化がはかれます。


自己PRの文章化が不安な方は、チアキャリアのプロフィール入力で練習してみるのがオススメです。
チアキャリアのプロフィール記入欄は、自己PRをはじめ、ゼミの活動内容・長所・将来の夢などのES頻出項目ばかりのため、効率的にES練習ができます。

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【強み別】自己PRの例文5選

続いて、自己PRの例文を5つご紹介します。強み別に解説しますので、ご自身の強みやエピソードに近いものをぜひ参考にしてみてください。

強み①行動力の場合


【例文】
私の強みは、チームの課題解決のためにいち早く改善策を施す行動力です。
私はカフェでアルバイトをしているのですが、作業効率化と新人定着化を目指して業務マニュアルを自主的に作成しました。
マニュアル作成にあたりまず行ったのは、業務内容のリスト化です。日々の作業をすべて洗い出し、頻度や難易度別にリスト化したことで、分担や新人教育がスムーズに行えるようになりました。
また、一つひとつの作業内容を言語化したことで、いつでも作業の復習ができるようになり、新人含め従業員全体のミスを減らすことに成功しました。
さらに、マニュアル完成後は新人へのヒアリングも行い、分かりづらい箇所や足りない部分がないかチェックし、修正を重ねました。
その結果、作業効率化と新人のスキルアップに貢献でき、新人の定着率は約50%から約80%まで改善されました。
貴社でもこの行動力を活かし、組織の課題解決や目標達成に向けて積極的に取り組みます。(400文字)

行動力は、実行力・遂行力・バイタリティ・主体性・周囲を巻き込む力などとも言い換えられます。
それぞれニュアンスが異なるため、適切かつ効果的に自己PRするためにも、自分にピッタリあう言葉を選んでみてください。

強み②責任感の場合


【例文】
私の強みは、何事も当事者意識をもって取り組み、最善を尽くそうとする責任感です。
私はラグビー部のマネージャーをしているのですが、練習の補助だけでなく、選手のスキルアップにも貢献したいと思い、データ分析や情報収集に積極的に取り組みました。
私は選手としての経験がなかったため、まずはよりルールや戦術に詳しくなろうと、ラグビー関連の本を3ヶ月で10冊読みました。
そして基礎知識を身につけた後は、選手ごとのスコア記入や分析を行い、練習がない日は強豪チームの試合動画を見てさらに戦術を学びました。
その結果、選手や監督と近い視点で考えられるようになり、試合の分析や練習メニューの改善に貢献できました。
貴社でも使命感をもって業務に取り組み、与えられたこと以上に成果を出せるよう尽力いたします。(338文字)

責任感は、使命感・最後までやり遂げる力・リーダーシップとも表現できます。
他の就活生と差別化をはかるためにも、エピソードにあわせて適切な言葉を選びましょう。

強み③計画性の場合


【例文】
私の強みは、先を見越して行動し、着実に目標を達成する計画性です。
私は「2023年9月に開催される国際学会で研究成果を発表する」という目標を掲げ、約1年半前から計画的に研究データの収集に取り組みました。
研究テーマは沿岸域の生態系だったのですが、データ収集には月に一度のフィールド調査が必須でした。そこで、教授と相談しながら全調査日程を仮決めし、学会までに必要なデータをすべて集められるよう調整しました。
また、3ヶ月ごとに研究室内で中間発表を行い、教授や先輩から定期的にフィードバックを受けるようにしました。天候の影響で調査が遅れたり、実験が思うように進まないこともありましたが、自分が立てた計画から1週間以上の遅れが出ないよう、必ず週単位で調整を行いました。
その結果、目標通り国際学会に参加でき、優秀発表賞を受賞することができました。
貴社でも目標達成に向けて計画的に業務に取り組みます。(392文字)

計画性は、スケジュール管理能力・危機管理能力・目標設定力とも言い換えられます。
なお、想定外の出来事にも対処しつつ期限を守れた場合などは、実行力や遂行力の方がしっくりくるかもしれません。自分の強みを最大限にアピールできる言葉を選びましょう。

強み④継続力の場合


【例文】
私の強みは、自己成長のために努力を続ける継続力です。
私は将来、グローバルに活躍したいと考え、大学1年生のときから英語の勉強を始めました。
ゼミやアルバイトと両立しながら勉強を続けるのは大変でしたが、毎朝6時に起きるようにしたことで、毎日30分以上の勉強時間を確保しました。
一度の勉強時間こそ短いものの、約1年半コツコツ努力を積み重ねた結果、TOEICのスコアは550点から800点まで伸びました。今ではゼミの留学生と英語で日常会話できるようになり、問題なく意思疎通できるレベルに達しています。
この継続力と語学力を活かし、貴社の海外事業部で活躍していきたいです。(279文字)

継続力は、忍耐力・自己管理能力・努力し続ける向上心とも言い換えられます。
他の就活生と差別化をはかるためにも、エピソードにあわせて適切な言葉を選びましょう。

強み⑤粘り強さの場合


【例文】
私の強みは、目標を達成するまで努力し続ける粘り強さです。
大学1年生のとき、テニス部で団体戦のレギュラーを獲得するという目標を掲げ、約2年間にわたって毎日2時間自主練習を続けました。
これまでレギュラーメンバーは高校からテニスを始めた経験者のみでしたが、未経験者の私でもレギュラー入りできると信じ、練習の量と質を意識して日々修練を重ねました。
その結果、大学3年生のときに初めて、80人以上部員がいる中から未経験者で唯一のレギュラー入りを果たし、2年前に掲げた目標を達成することができました。
貴社でも持ち前の粘り強さを活かし、目標達成のために尽力いたします。(276文字)

粘り強さは、我慢強さ・打たれ強さ・最後まで諦めない力とも言い換えられます。
状況によっては、前述の「継続力」に言い換えた方がしっくりくるかもしれません。自分の強みを最大限にアピールできる言葉を選びましょう。

自己PRの提出前に注意すべきポイント

最後に、自己PRの注意点やNG例をご紹介します。エントリーシートを提出する前に、次の3点を必ずチェックしましょう。

自己PRの提出前に注意すべきポイント

①誤字脱字はないか

誤字脱字があると、だらしない印象を与えてしまいます。誤字脱字のせいで内容が正確に伝わらない可能性もあるため、提出前に必ず読み直すようにしましょう。
声に出して読んでみたり、少し時間を空けてから読み直したりするのがオススメです。第三者に確認してもらうのもよいでしょう。

②一文が長すぎないか

一文が長すぎると、読みづらいうえに「論理的思考力や文章力が低い」と判断されてしまいます。文章の要点がうまく伝わらず、誤解が生じる恐れもあるでしょう。
一文の長さは40文字〜60文字がベストです。長くても80文字以内に収めましょう。

良い例
私の強みは、目標を達成するまで努力し続ける粘り強さです。大学1年生のとき、テニス部で団体戦のレギュラーを獲得するという目標を掲げ、約2年間にわたって毎日2時間自主練習を続けました。

悪い例
私の強みは目標を達成するまで努力し続ける粘り強さで、大学1年生のとき、テニス部で団体戦のレギュラーを獲得するという目標を掲げて、約2年間にわたって毎日2時間自主練習を続けました。

③指定文字数の8割以上を埋めているか

文字数があまりにも少ないと、企業に対する熱意が感じられない自己PRになってしまいます。文章の中身も薄くなってしまうため、魅力も十分に伝わりません。
自己PRの記入欄に「◯文字以内」と文字数制限があった場合は、指定文字数の8割以上でまとめるのがベストです。400文字以内の指定なら320文字以上、300文字以内の指定なら240文字以上で記入しましょう。

自己分析・ES対策ならチアキャリアがオススメ

ここまで、自己PRの書き方やポイントをご紹介しました。ぜひ志望企業の求める人物像や、PREP法の文章構成を意識して、採用担当に刺さる自己PRを完成させましょう。
また、「自分の強みがわからない…」「自己PR以外も対策したい」など、自己分析やエントリーシートの作成に悩んでいる方は、「チアキャリア」のスキルアップスクールがオススメです。
自己分析セミナーやES添削サポートが無料で受けられますので、ぜひ活用してみてください。

☞スキルアップスクール | ベンチャー・成長企業からスカウトが届く就活サイトチアキャリア

またチアキャリアでは、自分の強みや仕事の適性がわかる「就活適性検査」も受けられます。
ぜひ適性検査も活用して、自己分析をさらに深めてみてくださいね。

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この記事を書いた人
遠藤茉由佳

フリーライター。東証プライム上場企業にて19卒〜23卒の新卒採用を担当。
年間1,000人以上の面接官、年間100人以上のリクルーターを務める。
スカウトサービス運用の責任者や、インターンシップの企画・運営、第二新卒採用なども担当。
皆さんの就活を支援できるよう、元人事の視点で就活ノウハウを発信します。

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