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TNFDとは?TCFDとの違いも含めてわかりやすく簡単に解説

2024.06.28

TNFDとは?TCFDとの違いも含めてわかりやすく簡単に解説

環境問題への取り組みについて、企業が外部に示すための枠組みのひとつにTNFDがあります。TNFDは2021年に発足し、2023年に最終提言が公表された比較的新しい国際的な枠組みのため、知らない方も多いかもしれません。

本記事では、TNFDとは何か、設立された背景やTCFDとの違いについて解説します。将来的にTNFDに参画することが義務化される可能性もあるため、環境問題に興味のある方はぜひ確認してください。

■TNFDとは?
TNFDとは、「Taskforce on Nature-related Financial Disclosures」の略です。日本語では「自然関連財務情報開示タスクフォース」と呼ばれています。企業が、自然環境の変化や生物多様性に関する情報を適切に開示するために設けられた枠組み、もしくは枠組みを構築するための国際的な組織そのものを指します。

TNFDは、企業が自然環境に良い影響をもたらす方向で資金を使うよう変化させることを目的としており、環境保全や自然回復力を促すことを目指すものです。自然資本の中でも、とくに生物多様性を守ることに焦点を当てていることが特徴です。

■TNFDが設立された背景とは?
多くの産業は自然そのもの、もしくは自然がもたらす恩恵に依存しています。世界経済フォーラムが指摘した内容によれば、林業や農業、建設、電力などの産業は自然への依存度が高く、また直接依存していなくてもサプライチェーンを通じて間接的に依存している産業が多く存在しています。例えば、航空・観光、鉱業・金属、不動産などがそれにあたります。

自然の恩恵に依存し続けることで自然破壊が進めば、自然消失のリスクが高まることはもちろん、将来的に多くの産業で事業を継続することが難しくなるでしょう。経済に大きなダメージを与えてしまう前に、企業が自主的に自然を守るための活動に取り組むことが求められています。そこで設立されたのがTNFDです。

自然を守るためには、陸・海・淡水・大気における生態系を壊さないよう配慮し、すでに破壊してしまったものに関しては、回復に向けて努力していかなくてはなりません。企業が自然を保護するためのアクションに資金を回すには、投資家が適切な投資を行う必要があり、そのための判断材料としても役立つのがTNFDです。

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