株式会社アイデンティティー

2017.01.03

自分の頭で考えないと自己がなくなる。

新年あけましておめでとうございます!

林は、故郷である山形に戻り、旧友と毎晩盃を交わしています。

社会人になっても青春を共に過ごした友人との仲は保っていきたいものですね!

最近「悪魔のささやき」という本を読んだのですが、これがなかなか面白かったのでみなさんに紹介できたらと思います。

この本自体は、精神科医であり、心理学者でもある加賀乙彦さんが、過去記憶に残るような殺人事件の動機を調べ、人間には誰しも自分の意識にはないところの「悪魔のささやき」によりそういった残虐な事件を引き起こしてしまう、ということを説明している本です。

「あの人死ねばいいのに」とか「死にたい」とかふと感じたことはありますよね?

その類が「悪魔のささやき」です。

あのオウム真理教の麻原彰晃の刑務所での様子も描かれているので、内容的にはとても面白い本です。

その中で特に僕が気になったのは、現代社会に関して、今は情報がたくさんあるがゆえに人間は判断力がなくなり、自己が確立できていないゆえにこの「悪魔のささやき」により、残虐な犯罪を犯してしまう、といった内容です。

社会もより効率化していき、商品がパッケージ化され、判断の少ない毎日を送っている。

そうすると、まるで毎朝同じ時間に起き、同じ時間にご飯を食べ、同じ時間に寝る刑務所のような世界が広がってしまっているがゆえに、自分で判断することがなくなり、人の意見に流されやすくなったり、「悪魔のささやき」により自殺をしてしまったり、犯罪を犯してしまったりする。

著者は「悪魔のささやき」に支配されないよう、

・自分の頭で考えて行動をすること
・視野を広げ、たくさんの視点から物事を考えること
・宗教の経典を十分に理解すること
・死について知ること

などを挙げています。

「自分」という人間の価値を上げるためには、人としての深みを増やし、魅力を上げていかなくてはなりません。

そのために簡単に始められることは、目の前にある事象を自分の頭で考えること。

そうすることにより、唯一無二であるはずの自分の自己が確立していくのではないでしょうか。

「悪魔のささやき」が聞こえてきた時、冷静な判断をできるのは言うまでもありませんね。
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