【農業をビジネスで解決する】注目の農業ベンチャー特集

市況分析

【農業をビジネスで解決する】注目の農業ベンチャー特集

今、社会課題の一つに
「一次産業の担い手不足による衰退」
が長い間影を落としていました。

食という領域がなくてはならないものである一方で、
個人農家などは市場の変化と若者の都市集中や少子化によって、
耕作放棄地にならざるを得ない状況に追い込まれています。

特に日本食などに用いられる有機無農薬野菜などは、
単価が高いが大量輸出出来ないことで
地域消費がキモなのですが、
消費者も常に高い野菜を食べるわけではない
というジレンマもかかえており、
行政の解決策として
ふるさと納税の返礼品として扱われることも増えてきました。

今回は、そんな農業の領域にビジネスでの課題解決や
ITを用いたアグリテックの分野で躍進を遂げている
農業ベンチャーの紹介をしていきます。

注目の農業ベンチャー3選

1. 株式会社ビビッドガーデン

ここ数年で「農業ベンチャー」の急先鋒として
メディアでも多く取り上げられている農業ベンチャー。

一般消費者向けのオンラインマルシェ「食べチョク」
を運営しており、オーガニック農家の
課題解決企業として注目を集めています。

生産者への利益還元を大きなテーマとして、
農家さん一人一人と向き合いながら
事業展開を行っているため、
個人農家さんとの繋がりが深いことも特徴です。

農家さんが「こだわれば儲かる」という仕組みを
つくるために、toCだけでなくtoBでの形を模索し、
事業を通じて食と農のあり方を問い直す姿勢は
今後も目が離せない一社です。

2. 株式会社ファームノート

アグリテックの中でも酪畜産農家向けのITツール「Farmnote Color」と
クラウド牛群管理システム「Farmnote」の開発、運用をしている企業です。
人工知能を活用した牛用IoTセンサー「Farmnote Color」は、
酪畜産農家向けのITツールです。
乳牛・肉牛に使用でき、活動・反すう・休息などの活動データを収集し、
そのデータを人工知能が分析して、
発情や疾病などの可能性がある個体をスマートデバイスに通知します。

さらにそれを「Farmnote」と連携することで牛群管理の工数を引き下げ、
人手不足解消を解決する仕組みを作っているため、
酪畜産農業で最も注目されている農業ベンチャーです。

北海道十勝に設立され、最も酪農や畜産に近いところから
IT技術で課題を解決するアグリテックベンチャーとして、
地域貢献性の文脈でも多く取り上げられてきました。

3. 株式会社はたけのみかた

無添加のベビーフード「manma 四季の離乳食」を
製造・販売する滋賀県の農業ベンチャーです。

個人農家の優良な農作物を加工することで、
広く全国に届けることで農家の「味方」であり
事業を通じて農業の「見方」を変え
近江商人の思想を受け継いだ「三方よし」の三つの切り口から
「みかた」と名付けています。

身体にやさしいという視点を
ベビーフードという最も繊細な食品にすることで、
小さな農家のモノでも買い取ることが出来、
個人農家の持続可能性を広げた注目企業です。

農業ベンチャーは救世主になるか

今回紹介した農業ベンチャーはそれぞれ「オンライン直売所」、「アグリテック」、「加工・販売」と別の切り口で農業の課題に向き合っています。

また、アグリテックの中でもさらに様々な技術が誕生しており、
同時に農業の現状を伝えるための農業メディアを扱う企業も増えてきました。

大手企業が屋内農園やIoTの技術で大規模農家の
工数削減に挑戦している中、
冒頭でもあげたような耕作放棄地の増加という
「個人農家」の課題には
今回挙げたような農業ベンチャーは救世主として期待されています。

皆さんも普段から口にする「食」について
再度考えてみるきっかけとしても農業ベンチャーに注目してみてください。

▼弊社メンバーによる他の「農業ベンチャー」記事はこちら
「今、農業系スタートアップベンチャーがアツいという話」
https://cheercareer.jp/ip_blogs/article/421

この記事を監修した人
平塚

代表取締役 平塚ひかる
年間で10万人が利用する就職サイトチアキャリアを運営する株式会社Cheer代表取締役。
新卒で入社した会社を3ヶ月目の22歳で役員に。1年目で営業成績1位、全社MVP。営業・マーケや開発・広報・人事管轄の取締役として従事したのち独立。
第一回日本中小企業大賞三冠・三年連続受賞したのち殿堂入りし、審査員就任。
東京都の【多様な主体によるスタートアップ支援展開事業】分科会審査員を2期連続担当。
意思決定層のジェンダーギャップに取り組む「スポンサーシップ・コミュニティ」発起人を務める。

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