思い込みに囚われない判断を!認知バイアスの3つのCについて
日常の中で多かれ少なかれ、決断をすることがあると思います。
あとで振り返って「別の方にしておけばよかった」と後悔する経験はありませんか?
正しい判断を下せない理由の一つに、認知バイアスという心理学上の効果があります。
簡単にいうと、判断をする際の良くない思い込みです。
特定の状況ではベストな選択以外のものを正しいと思い込んでしまうなど、
本質を確認した上での正しい判断が下せなくなってしまうものです。
このような思い込みに陥らないために、
Cで始まる3つのバイアスを紹介しましょう。
1:Confirmation Bias / 確証バイアス
確証バイアスとは、情報を集める際に元々の予想に合うものだけを集めてしまう思い込みです。
この思い込みに陥ると、自分の考えに反する意見や証拠が見えなくなってしまい、都合のいい情報だけを集めてしまいます。
特に昨今のソーシャルメディアでは、自分の好みにあった情報が最適化され表示されるため、この思い込みのリスクはますます強くなっています。
自分の考えを盲信せずに、賛成意見と反対意見の両方を吟味し、注意深く検討するようにしましょう。
2:Coverage Bias / 報道量バイアス
報道率バイアスとは、メディアでどれだけ多く報道されるかによって生じる思い込みです。
上で述べたソーシャルメディアにおける確証バイアスに近いですが、
より多く目にする意見を信じ、あまり見ない意見を否定してしまう思い込みです。
テレビでの放映時間や雑誌・webでのページ掲載の割合で、重要度をそのまま捉えてしまうバイアスですね。
(もちろんメディア発信側はそれが重要だと伝えるために割合を多くとっています。)
一つのメディアばかりに頼っていると、そのメディアの意見に染まってしまいがちです。
自分が最初賛成できなかったものも含めて、情報源を幅広くとることが必要です。
3:Concision Bias / 簡素化バイアス
簡素化バイアスとは、より拡散しやすくするために、情報の一部を選択的に切り取ることで生じる思い込みです
この時、細かいニュアンスや視点は切り取られてしまいます。
数時間の会見から数秒〜数分だけ切り取られた動画がSNSで流れてきたり、記事の見出しで予想した内容が、最後まで読むと思っていた内容とまるで違ったりといった経験はあるのではないでしょうか。
重要な部分のために細部を切り落として伝えることによって、多面的な要素が極論になってしまうこともあります。
例えば、「ほぼ中立だが、どちらかというと賛成」という意見が、"文字数の都合上"「賛成」だけとして表示されるようなものですね。
自分が見ているものがすべてだと思いこまないことが大切です。
思い込みを克服しよう
自分自身で全ての思い込みに気づくのはとても難しいことです。
実際、ここで紹介していないバイアスも存在します。
では、正しい意見をもつには何から始めればよいのでしょうか。
まず、上で述べたような心理学的な落とし穴があることを"知ること"です。
知らないことを気にかけることはできません。
克服のために4つめのC Critical thinking / クリティカルシンキングが役に立つかもしれません。
クリティカルシンキングとは批判的思考とも呼ばれ、感情や主観に流されずに物事を判断するという考え方です。 こうすることで客観的に物事を考えることができるようになります。
その上で、情報を発信している人にも、それを受け取っているあなた自身にも、意識的/無意識的に意図があり、主観があり、思い込みが存在することに注意すべきです。
就活という大きな決断を前に不安を感じている方は、普段から正しい判断をする練習をして自信をつけていきましょう。
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