2021.09.15
二人の商人
<今日の結論>
キツイことこそ、価値がある
それは、相手もキツイのは同じ
同条件なら、価値を上げるか
高い条件から逃げないかで運命は決まる
昔、広州の商人と他国の商人が、二人で一緒に
「碓氷の峠道」を登っていました。
焼けつくような暑さの中、重い商品を山ほど背負って
険しい坂を登っていくのは、本当に苦しいことだった。
途中、木陰に荷物を下ろして休んでいると、
一人の商人が汗を拭きながら嘆いた。
「本当にこの山がもう少し低いといいんですがね。稼業とは言え、
こうも険しい坂を登るんでは、いっそ行商をやめて、帰りたくなりますよ」
これを聞いたもう一人の商人は額の汗を拭きながら、
にっこり笑ってこう言った。
「私はこの山がもっともっと、
いや十倍も高くなってくれれば有難いと思います。そうすれば
たいていの商人はみな、途中で帰るでしょう。
そのときこそ私は一人で山の彼方へ行って、
思うさま商売をしてみたいと思います。
この山がまだまだ高くないのが、私には残念ですよ」
・・・・・
この二人の商人の仕事は
「重い荷物をもって険しい道を登っていく」
というものです。
誰でもできるものではありません。
体力
筋力
忍耐力
が求められます。
このようにどんな仕事にも「それぞれの苦労」があります。
その大変さは「別の尺度」で表すことができます。
それはどんな尺度でしょうか?
この商人はそれを言っています。
その答えは「壁」です。
壁は、厳しければ厳しいほど
「その仕事をやりたい」という相手は少なくなります。
ビジネスの世界では
「大変な割には儲からない」ということは多々あります。
それが「仕事の難しさ」でもあります。
ただ同時に「壁の高さ」にもなるということです。
「大変だからやめる」というのは誰でも出来ることです。
だから「大変だからやりきる」ときに
初めて成果が出るということなのでしょう。
それが「成長」です。
よく新入社員の時に言われることは
「言われたことから、20%の価値を付け加えて120%で返して」
成長しない人は
「成長の直前でやめてしまう人」
もしくは、「言われたことしかやらない人」
大変だと感じた時には広州の商人のように考えると良いでしょう。
「この山道は自分だけしか登れない」
「この山道を登り切れば、大きなチャンスがある」
このように思えれば大きな力になるのではないでしょうか?
「めんどくさいな」「大変だな」と
思うのは、チャンスかもしれません。
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