株式会社アイデンティティー

2016.12.07

essay

こんにちは!
水曜日担当の山田です。
 
先日エッセイの巨匠、巨匠ふみ先生のお話を聴く機会がありました。
影響を受けやすい私はエッセイを書きたい衝動に駆られましたので、今回のブログはエッセイ風にお届けしたいと思います。
 
タイトル「徳島 東京」

  9時間。
バスに揺られて着く町の名前は新宿。
好きでも嫌いでもないこの町に、長い時間バスに揺られて来なければいけない理由は一つ。
就活だ。
お金がない私に東京へ行く手段は夜行バス以外の選択肢はなく、着くのはいつも明け方だった。
東京と聴くと誰もが華やかな町の明りを想像するだろうか。
私は違った。
人々がせわしく行き交った夜が明け、その人込みが嘘だと思えるほどに閑散とした朝だ。
疲れ切った町の表情が垣間見えるこの朝は好きだ。
 
 バスが到着して、午前から選考開始なんて日もよくあった。
そんな朝、漫画喫茶のシャワールームは重宝していた。
狭く、綺麗とは言えないが安い。
手っ取り早く済ますことができるし、微妙な時間の空きを埋めることもできるからだ。
しかし、その流れの中どうにも慣れないことがある。
気持ちをつくるということである。
選考や説明会は120%の気持ちで挑みたい。
夜行バス到着後に限らない話だが、朝はどうもその気持ちをつくるのが難しい。
 
 ―ケツメイシ
私がよく聴く楽曲のアーティストである。
好きな曲というのは心理的に心の活力になる。という話を以前聞いていた。
そこから気持ちをつくりたい朝には、
決めた一曲を聴くというルーティーンを行うようにしている。
朝は忙しい。
体、頭、気持ち。どれも起きた状態でないと人は弱く、
とっさに憂鬱などという言葉を吐き出したくなってしまう。
気持ちを起こすことは、一日を力強く過ごすのに必要不可欠なことではないだろうか。
地方から東京に出向く際、一日たりとも無駄にしたくないと誰もが思うだろう。
そんな時、活力的に動けるように是非覚えておいてほしい。
 
 ところで、好きでも嫌いでもないと言ったこの町。
来春からしばらくの間、住むことになっている。
この町と私、どちらが最初に憂鬱の二文字を吐き出すか、我慢比べをしたいと思う。
「私は滅法、我慢強いでよ。」
よろしく、東京。
 
 
では、また来週☆
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