「不完全さを愛せ」人事対談イベント ゲスト:Talknote脇坂

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「不完全さを愛せ」人事対談イベント ゲスト:Talknote脇坂


「就職活動はしているけど、会社の実情が見えない。」


おそらく、就活生の最も大きな悩みじゃないかと思います。

これは同じく大学3年で就活生の私の悩みでもあります。


今回は、そんな悩みに答えてくれるベンチャー人事の本音が聞けるイベントを

インターン先であるCheer人事の西尾さんとTalknote人事の脇坂さんが開催してくださいました。


メインテーマは「就活と仕事の真実」


普段では聞くことが出来ないような人事や、ベンチャー企業からの視点を赤裸々に語っていただきました。


目次

・登壇者紹介

・ベンチャーと大手は二分できない

・説明会の時の人事の本音とは

・ベンチャー=不完全さを愛せる人

・ベンチャーと大手で就職先に迷ったら…


【登壇者紹介】


・脇坂雄大さん

株式会社Talknote 人事責任者

「学歴」という表現に疑問を感じ、大学時代に一年間休学し、長期インターンに参加。

その後、大学を中退して、Talknoteに入社。

「不採用の無い一次選考」など新たな取り組みを多数行い注目されている。


・西尾輝さん

株式会社Cheer 何でも屋(人事/企画/CA/マーケなど)

高校卒業後に草津温泉で働き、大学入学。

大学時代は事業立ち上げに参画、その後人材メガベンチャーに入社。

webマーケティング会社の人事部門を立ち上げやエンタメベンチャーの人事領域を担当。

現在はCheerの何でも屋をしている。


ベンチャーと大手は二分できない


質問:早速ですが、ベンチャーで働くお二方に質問です。

ベンチャー企業って自由で楽しそうなイメージがありますが、

大手と比べてすぐ潰れてしまうのではないかという不安があります。また、やはり激務なんでしょうか?


脇坂雄大さん(以下、脇坂):ベンチャーでしか働いたことないから比較出来ないからそれを前提に、みんなはよく大手とベンチャーで二分してるけど、自分はそういう感覚なくて、これこそが会社(社会)という認識だったな。激務と言われると難しいけど、暇だから仕事をしていたって感覚かなー。


西尾輝さん(以下、西尾):実際土日は休みだし、それだけでも十分だって考え方もあるし。


脇坂:マクロで見ると、ベンチャーはブラック、大手はホワイトみたいなイメージだけど、ミクロなところで深堀ると全然違うんだよね。

人間が同じ人がいないのと同じだし、お金持ちが全員性格が悪いわけじゃないのと同じくくりかな。

その可能性は0ではないんだけど、必ずしも全てではない。

それが大多数かどうかは誰かが見たわけじゃないよね。

結果、会社ごとによって全然違うかな。


西尾:確かに。しかも、激務かどうかは時間じゃない

結局、楽しいこととつまんないことで体感時間が違うから。

早く帰れても精神的に疲れて激務に感じることもあるし、遅くまで働いてもそんなに疲れてないこともある。そこはその人が何でダメージを受けやすいかもだいぶ影響してるかな。


■説明会の時の人事の嘘、ほんと


質問:どこの会社に行っても良いことばかり言われますが、社会人の先輩と話すとつらい話を多く聞きます。

社会人はやっぱり辛いんでしょうか?人事や会社の人の話は嘘なのでしょうか?


脇坂:これ、仮説があって、前に出る人事や会社の人って成果を出している人なんだろうけど、こういう人達ってフラットに自社のこと見れてないんじゃないかな。

そもそも良いことばっかり言ってるつもりはないんじゃない。

だけど、本当に会社が好きだからこそ、悪いことも悪く感じないんじゃないかな。


西尾:それもあるだろうね。ただ、意図的に悪いことを隠してる人がいるのも事実だから、どっちもいるっていうのが結論かな。

しかもこれを見抜けるかどうかは知識がないと無理かなって思うんだよね。

就活で一回だけ聞いただけだと、見抜く材料がないし。


脇坂:見抜く材料がないなかで考えすぎたら、恋愛におけるメンヘラと同じよね。(笑)

例えば、彼女には伝えられなくても、友達には言えたりすることってない?

これをなんで自分には言ってこないかをいちいち考えすぎたら、メンヘラになっちゃうじゃん。

考えすぎないで、ある程度嘘の許容も必要かな。


西尾:見抜くなら、絶対許せない嘘のところに炙り出せる質問を用意しておくことかな。全部話してくれることはないからね。



■ベンチャー=不完全さを愛せる人


質問:ベンチャーで活躍できる人と大手で活躍できる人ではタイプが違いますが、

それぞれにどんな人に合うのかが分かりません。教えて下さい。


脇坂大手もベンチャーも、活躍できる人は2割がどこでもやれる器用なタイプで8割が無我夢中な人。

だからこそ、ずる賢く器用さを第一候補におくのはあまり良い手段ではない気がする。

それで活躍できる人は一部の器用な人だけだから。

みんなも今までで無我夢中に努力して結果が出た体験はあるんじゃないかな。


極端だけど、吊り橋で考えると、

ガタガタな橋の方が全力で走れる人も居れば、頑丈な方が本気で走れる人もいるよね。

だから、自分が一番無我夢中に頑張れる条件を照らし合わせるべき。

この条件で自分の頑張れるところを見つけて、合わせるのが一番良いんじゃないかな。


西尾:いくつかの会社行って感じたのは、活躍している人はベンチャーでも各企業によって全然違う。で、その中でこの会社だとここが評価されるんだというポイントを抑えると活躍した気にはなれる。活躍した気になれるところに行くのは、意外と誰でもできるんだよ。

ただ、それが正しいのかは分からないけどね。


脇坂:そもそもビジネスモデルが違うからね。

活躍のために必要なスキルも、活躍するために必要なプロセスも全然違うんだよね。

だから、大手かベンチャーかというよりも、これも会社ごとなんじゃないかな

スキルの転用ではなく、スキルをつけられるようになるスキルが、

どこでも活躍できる一番の力だと思うかな。


西尾:ここでつけたスキルと成果が全てだと思う人が多いから、スキルを転用できる人もスキルをどんなところでも磨くこともできる人は少ない。

ベンチャーでめっちゃ活躍してから大手行って全然活躍してない人もいるし、

大手でめっちゃ活躍して、ベンチャーでは全然成果出せない人もたくさん見てきた。

結局そこの会社にフィットすることが大事なんじゃないかな。


あと、何よりも勘違いしないのが一番大事かなって思う。

「ここで活躍しているってことは、俺はすごいイケてるやつなんだ」とかさ。

こういうのって他のとこに行って、何もできない時に初めて気付くんだよ。

自分のスキルや成果が出た要因を客観視できてない人が多いよね。


脇坂:会社に評価されるって所を、「会社に評価されている」と「社会に評価されている」と「社会に対してどんな価値提供をしている」の3つのバランス良く見れている人は意外と多くないよね。


西尾:例えば、メガベンチャーで活躍している人はだいたい「何が何でも数字出しますよタイプ」と「かわいいから数字をつけてもらえるタイプ」の2パターン。

つまり、その会社のしくみの中で売るのが得意なんだよね。

だから、それが活躍できる人なのかって言うとあくまでもその中でってことに限られる。

結局、それに疑いを持つ人は辞めるし、その中での価値観に重きを置く人は長くそこで残って会社に貢献している。

そういう意味では会社の仕組みや制度に疑問を持たない人が残れるし、偉くなれるんじゃないかなって思う。それがいい悪いとかではなく。


脇坂:Talknoteは他社と常に比べるし、いろんな会社と常に比較して、じゃあ他社と比べて足りないものをどう作っていくかみたいな話になるんだよね。


だから、盲目的に会社のことを好きになるよりは、盲目的に活躍することを信じている

現時点ではなく未来の会社を信じているみたいなニュアンスが、

100人以下の会社は近いんじゃないかな。

今の会社が好きなんじゃなくて、未来の会社に期待しているからそれを作るプロセスに興味があるんじゃないかな。


西尾:そうだね。そもそも、スタートアップで今そのものが最高って言ってる人なんてやばいからな。たいがいは何もないところから、出来ていく過程をどう楽しむのかというのが醍醐味なわけで。

渋谷とか新宿とかが汚いのだって、汚れていることこそが新宿と渋谷って思えると、ゴミも1つの小道具になるんだよね。汚い!汚い!って言う人は来なければいいわけで。

ベンチャーでも評価が不十分とか、売上の仕組みができてないとか、色々あるけど、これがベンチャーじゃなきゃ見れないと思うと、不十分なこと自体楽しくなるからね。


脇坂:そーだね。捉え方次第だよね。


西尾:だから、不満を探していくとベンチャーはすぐに辞めたくなると思う。 


脇坂:2,3日しかもたないんじゃないかな。それこそベンチャーを見ている人の一定数は大学の楽単の感覚なのかも。

有名じゃない、規模小さい、仕事量の割に給料がもらえるとかでベンチャーを選ぶと、

「働くにおいてこれって必要だよね、でもこの会社にないんだ」

みたいな不十分なことが後からたくさん出てくる。


結局、不完全さを愛することがベンチャーにはすごい大切なんだよね。


■親を説得できないやつは上司も説得できない


質問:今ベンチャーでインターン中です。親は大手にしたほうが良いとベンチャーに難色を示します。ベンチャーで辛そうな人を見てきて、大手かベンチャーどっちにするかすごく迷っています。


脇坂:(即答)大手に行け!


西尾:これは、そうだよね。大手でいい。


脇坂:親がなんで大手に行けって言うのかは自分の幸せのためじゃん。

これは会社に入っても同じで、上司は正しいと思っているからこっちが良いと言ってる訳で、自分は違うって思った時に、その上司を説得できるかってすごく大切な局面なんだよね。

親を説得できないのに上司は説得できないし、その逆も同じだよね。


上司に意見せずに言うことを聞いているのは、質の良い歯車にはなれるかも知れない。

でも、ベンチャーに行きたい理由が歯車になりたいからベンチャーに行く人はいないよね。

自分らしく働きたくてベンチャーに行くのなら、それこそ周りに理解してもらうためにはどうしたら良いのかを示すのが重要かな。


だから、そのスキルがついてからベンチャーに行くでも良いし、

今すぐに親を説得してベンチャーに行くのもいいと思うけど

最初の会話の相手は親なんじゃないかな。


それに迷うなら大手で良いかな。


西尾:迷っていて、それでなんとなくで振り切ってみたら、自分にはこの道もあったのになって後から思ってしまいそう。

大手に行くことが正解だったんじゃないかなとかが、常に頭に浮かんでくる状態って、、

きつくない?

だったら、親のせいにできる今、大手に行くべきかな。人のせいにするなって言う意見もあると思うけど、迷って決断出来ないで、それを他人にゆだねる時点でどこかで人のせいにするだろうから、それならその相手は身内のほうがまだいい。


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就活と仕事について、人事の本音が聞けるとても濃い時間を

過ごすことができました。


良いことも悪いことも隠すことなく、飾らない二人の人事の姿は、大変珍しく新鮮でした。

これこそがミスマッチを無くす理想の採用だと思いました。


就活生としても、こういったイベントに参加できるのはありがたかったです。

いずれまた、違ったテーマでのお話が聞けることを心待ちにしています。



最後に、主催者の西尾さん、脇坂さん、ありがとうございました。

就活生として貴重なお話が聞けて良かったです。


長々とありがとうございました。


#Factfullness人事

この記事を監修した人
平塚
代表取締役 平塚ひかる
2013年、立教大学在学時からアイ・パッションに参画し、すぐにトップセールスに。
入社4ヶ月目の22歳で最年少執行役員に就任。

会社の成長や就活のあり方を変えるというビジョンへの想いは、人1倍強く、
入社1年目にして営業成績1位、全社MVPを受賞するなど、常にトップを走り続けるスーパービジネスウーマン。
現在はCheerの代表取締役としてマーケティングや開発・広報・人事なども担当。

学生時代は名だたる有名企業や大手から引っ張りだこで
今でも一緒に働こうとアプローチを受け続けるほど(笑)
就活生への入社支援実績はCheerCareer1です。

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