新卒採用に学歴は関係あるの?就活がうまくいかない学生へ人事責任者からのメッセージ

面接対策

新卒採用に学歴は関係あるの?就活がうまくいかない学生へ人事責任者からのメッセージ

今回は、就活がうまくいかないと感じている学生さんに対して、人事責任者として具体的な対策はもちろん、そもそも学歴は関係あるのか?といった永遠のテーマについてお話しさせていただきたいと思います。
今回の記事を通して、就活に悩んでいる学生さんのヒントを少しでも多く、提示できればと考えております。

新卒採用の動向

まずは、近年の新卒採用についてみてましょう。

22卒の有効求人倍率

来春2022年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.50倍です。
前年の1.53倍より0.03ポイント減少し、昨年と大きな変化はなく、2020年3月卒(1.83倍)から3年連続の減少となっています。

リーマンショック、バブル崩壊、東日本大震災などの大きな社会不安時には、求人倍率が急激に減少する傾向があるものの、2022年3月の求人倍率を見る限り、コロナ禍での求人倍率の減少には現時点では歯止めがかかっている状態です。

コロナ禍での新卒採用

社会・ライフスタイルにおける三密回避における変化の対応策として、オンライン化の導入を進めている企業がほとんどの状況下だと思います。

企業側としては、オンラインを導入することで、いままであった「時間」「場所」「コスト」の3つの制約が軽減された点があげられます。特に「時間」「場所」の制約が軽減されたことで学生との接点が持ちやすくなりました。

このことは学生の皆さんにとって有利に働くのではないかと思っています。

オフライン時には1日に参加できる説明会や面接は移動時間などもあり、限りがありましたが、場所の制約がなくなったことにより、
よりたくさんの企業を見ることができるようになりました。

就活がうまくいかない学生さんに見られる傾向

自分のやりたいことが明確になっていますか?

先述したように、コロナ禍の就活でたくさんの企業にエントリーができるようになりました。
しかし、それは自分のやりたいことが明確になっている事が前提となります。
就活がうまくいかない学生さんの多くは、内定がない状態を脱するためにたくさんのエントリーをし、そして次々に選考に落ちていきます。しかし正直に言うと、やみくもに大量のエントリーをすることは、就活がうまくいかない大きな要因となります。なぜなら、企業の選考を受ける際になぜその企業を受けたのか的確に伝えることが出来ないからです。
まずは、自分が何をしたいか。その為にエントリーした会社で何ができるか。そして、自分は今何をしなくてはならないか。
といった部分を明確にする必要があります。

業種や職種を絞り過ぎていませんか?

やりたいことが不明瞭でやみくもにエントリーをすることは得策ではないと述べました。ただし、逆に絞りこみすぎてしまうのもあまりお勧めできません。
強い思いを持って就活をすることは、本当に素敵なことです。ただし、自分の夢を叶えることができるのは本当にその業種、職種だけなのでしょうか?
面接をしていても、ピンポイントで就活をしている学生さんにお会いするケースが少なくありません。
しかし、俯瞰的にその夢や目標を考えた時に「他のやり方もあるのにな。」「こっちの方が目標に近道なのにな。」と感じる学生さんが非常に多いです。
そういった学生さんは人事から見て、「正確に目標に対するブレイクダウンをすることができていない学生」という見方になってしまいます。
また、企業では職種転換や配置換えといった事が起こるのが当たり前です。
そういった際に「この人はもし、希望と違う仕事をしなくてはならなくなった時に柔軟に対応できないのでは?」
という見方もされてしまうのが事実です。

うかつに業界を厳しく絞ってしまうと、自分の可能性をも絞ってしまう恐れがあります。このような傾向がある人は一度立ち止まり、他にもやりたいことができる業界・職種がないか考えてみてください。

自己PRは的外れになっていませんか?

就活では、あらゆる場面で自分の強みをアピールすることが求められます。就活がうまくいかない学生さんのなかには、この「自己PR」が的外れになっている人が少なくありません。大切なことは、企業が強みを質問する意図をしっかりと意識することです。
企業が強みを聞く意図は、入社後に企業の利益に貢献できる人材なのか否かを見極めることです。つまり、企業の利益に貢献することがイメージできない強みは、就活においては適切ではありません。

「私は、笑顔が素敵な人間です。」
「私の強みは、周りを明るくできることです。」

これらは一人の人間としては素敵な資質ですが、企業の意図にマッチしているかと言えば微妙なところ。しかし、このような自己PRをしている人は本当にたくさんいます。みなさんが考えた自己PRが、しっかりと企業に受け入れられるものになっているかどうか、ぜひ確認してみてください。

私が人事責任者としてみているポイント

学歴をどうみているか本音をお伝えします。

学歴をどういう観点で見ているか本音をお話しします。

ズバリ私の場合は「学歴」はほとんど見ていません。あくまで参考程度の目安としてみています。
もちろん、学歴で足切りや面接が優位に働いたり、入社後のルートが決まったりする現実があるのは事実です。
しかしながら、私がCheerの人事責任者として学歴を見ているかという部分では声を大にして「ノー」とお伝えできます。

私は、大手やベンチャーに関わらず、社会人は結果を残し続けなくてはいけないと考えています。
また、言われたことをやるだけなのは単に「作業」であって、自分なりの工夫やエッセンスを加えてはじめて「仕事」になると思っています。その考えを持っている人=学歴の高い学生では必ずしもありません。

じゃあどこを参考目安としているか?

大学受験はまだ若い皆さんが直面した人生における大事なライフインベントだと考えています。
その一発勝負でしっかりと結果を残したという点で企業側が得られる少ない情報の中で、学歴という成功体験が活きることは少なからずあるのかなと思います。しかしそれは、大学生活の4年間でいくらでも挽回のできる素養だと考えています。

見ているのはズバリ「覚悟感」

私はこの「覚悟感」が就活において最も重要となるポイントだと考えています。
ここで言う「覚悟感」とは、入りたい企業に対する情熱や志望動機を考えているかというスケールのものではありません。

「就活を成功させてやるんだ」、「社会人としてやってやるんだ」という覚悟感を見ています。

この「覚悟感」を持っている学生さんは、本腰を入れて自分の目標やキャリアを考えられているので、自ずと今、自分が何をしなくてはいけないかというのが順序立てて考えられています。

結果、根拠に裏打ちされた志望動機なども考えられるはずです。

まとめ

以上、人事責任者として就活を成功させるためのメソッドをお話しさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
情報としてお伝えできた内容は決して多くないですが、少しでも皆さんの就職活動に役立てていただけましたら幸いです。

また、就活のノウハウなどを執筆していきますので、次回の更新を楽しみにしていただければと思います。

この記事を監修した人
平塚

代表取締役 平塚ひかる
年間で10万人が利用する就職サイトチアキャリアを運営する株式会社Cheer代表取締役。
新卒で入社した会社を3ヶ月目の22歳で役員に。1年目で営業成績1位、全社MVP。営業・マーケや開発・広報・人事管轄の取締役として従事したのち独立。
第一回日本中小企業大賞三冠・三年連続受賞したのち殿堂入りし、審査員就任。
東京都の【多様な主体によるスタートアップ支援展開事業】分科会審査員を2期連続担当。
意思決定層のジェンダーギャップに取り組む「スポンサーシップ・コミュニティ」発起人を務める。

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