ガクチカの作り方3ステップ!思いつかない場合の対処法も解説【例文あり】
就活を進めていくと、面接でよく問われる質問に 「ガクチカ」(学生時代に力を入れたこと) があります。
ガクチカはこれまでの活躍や会社への適性をアピールするチャンスですが、
「何を答えればいいかわからない」
「これといって誇れるエピソードがない」
など不安に思う就活生が多いのではないでしょうか?
しかし、ガクチカにはうまく伝えるコツがあります!
悩んでいる皆さん、もう大丈夫です。
この記事で紹介するガクチカの作り方3ステップに沿って作っていけば、自分なりのガクチカを作れるようになり、面接で自信をもって答えられるようになるでしょう。
ガクチカで見られるポイント
まずガクチカの内容を考える前に、ガクチカで企業側が何を見ているのかを知りましょう。
質問意図を理解しているかどうかは、面接において採用の大きな決め手になります。
何を見られているのか、しっかり理解して面接に挑みましょう。
ガクチカで企業に見られていることは以下の3つです。
- どのような実績を持っているか
- 人柄やモチベーション
- 会社への適性があるか
どのような実績を持っているか
企業側は、学生時代にどのような取り組みをしてきたのかを聞くことで、候補者の今までの実績を確認しています。
過去の実績から、今後会社でどのように活躍してくれるのかを測っているのです。
何か賞を取った等の功績を持っているのであれば、ここでアピールするといいでしょう。
たとえば、
- 部活動での成績
- 資格
- TOEICの点数
- 学内での受賞歴・表彰歴
などは面接でアピールできます。
人柄やモチベーション
ガクチカの質問は、エピソードからわかる人柄や仕事に対するモチベーションがどのくらいあるかを見られることも多いです。
目立った実績や活動が無くても、真面目さや堅実に取り組む姿勢などはアピールが可能でしょう。
例えば、学生時代にアルバイトをしていた場合、働く上で意識していたことをエピソードに交えて話すと、仕事に対するモチベーションのアピールにつなげることができます。
自分のアピールしたい強みが伝わるようなエピソードを選びましょう。
会社への適性があるか
ガクチカを聞くことで、話すエピソードから会社でどのように活躍できるのかを判断する場合もあります。
何を取り組み学んできたのかという話から、考え方や価値観を知ることができます。
例えば、営業職の面接の場合、人間関係にまつわるエピソードなどでガクチカを作っていくと、会社への貢献をアピールできます。
一緒に働くビジョンを持ってもらえるように、会社への貢献をアピールする場にしてみましょう。
ガクチカの作り方3ステップ
ガクチカを作る際、相手にしっかり伝える工夫をすることが大切になります。
印象に残るガクチカになるよう、以下の3ステップで内容を作っていきましょう。
ガクチカの作り方3ステップ
- 今までの取り組みを振り返る
- 会社に合ったエピソードを選ぶ
- フレームワークに従って文章を作る
① 今までの取り組みを振り返る
まずは学生時代にやってきた取り組みを振り返って、エピソードになりそうなものを探していきます。
取り組みは複数選んで考えておくと、企業に合わせて使い分けることができます。
取り組みの中で企業にどのようなアピールができるのかを考えながら選ぶとエピソードを厳選しやすいです。
例えば、学内だと部活動やゼミでの成果、学外だとアルバイトやインターンなど、今までどのようなことをしてきたか書き出してみましょう。
② 会社に合ったエピソードを選ぶ
取り組みを振り返ってエピソードが定まってきたら、候補の話題が受ける会社に合っている内容かどうかを考えていきましょう。
冒頭で、企業がガクチカで何を見ているのかをお伝えしましたが、3つ目の「会社への適性があるか」の部分を意識してエピソードを選びます。
あなたが会社に何をアピールしたいのか、話の着地点から考えるとエピソードも選びやすくなります。
例えば、即戦力をアピールしたい場合、その分野で専門的なことを学んでいるのであれば、実習やゼミ活動のエピソードを選ぶと面接官に印象を残すことが可能です。
③ フレームワークに従って文章を作る
ガクチカの文章を考える際は、フレームワークに沿って文章を作っていくと説得力のある文章になります。
以下のポイントを押さえながら文章を作り込んで、相手に伝わる文章に仕上げましょう。
結論:何に取り組んだのか、話題のテーマを提示する
動機:なぜ取り組んだのかの理由を示す
目標や課題:取り組みの目標、取り組んでいて出てきた課題を述べる
取り組みや成果:実際に行った取り組み、最終的な結果や成果を述べる
学び:取り組みで学んだ気付きや今後の課題を述べる
入社後のビジョン:ガクチカを通して、入社後にどう活かしていくかを提示する
このように文章を構成していくと、ガクチカについて論理的に答えることが出来ます。
せっかくエピソードが良くても、伝わらないと意味がありません。
面接官はガクチカの回答で「論理的な説明ができるか」も見ています。
フレームワークに従って文章を作り、論理的な回答になるよう心がけましょう。
【例文】ガクチカで話せること4選
それでは実際にガクチカで話せるエピソードを4つご紹介します。
これまでエピソードの選び方や文章の作り方について解説してきましたが、実際作るとなると何を選んだらいいのか悩みますよね。
今回は、よく選ばれる話題のパターンを4つのジャンルに分けて厳選してみました。
アルバイト
アルバイトのエピソードは、仕事面での即戦力のアピールなど企業に1歩踏み込んだアピールが可能です。
アルバイトという社会経験のエピソードであれば、学生でも社会貢献や問題解決能力についてアピールしやすいでしょう。
例)
私が学生時代に力を入れていたことは、居酒屋のアルバイトです。
働いていたお店はとても大きな店舗でスタッフも多く毎日賑わっていましたが、マニュアルがなくスタッフ同士の連携や新人の教育がうまく出来ていないのでお客様満足度が低いことに課題を感じていました。
そこで私は、社員の方と相談してお店のマニュアルと教育のシステムを作っていくことにしました。
「入退店時の対応」「メニュー説明」「提供の注意点」など接客をする上での様々な項目についてマニュアルにまとめ、新人から既存のスタッフまで全員にそのマニュアルを配りました。
すると、今まで曖昧だった接客も統一感が出て、スタッフ同士の連携も取りやすくなり、お店の雰囲気が徐々に明るくなってきました。
お客様からも「ここの子たちは感じがいいね!」「またくるわ!」と嬉しい声をかけてもらえることが増え、以前よりも活気のあるお店に変えることが出来ました。
この経験から、1つの組織を作る上で今の課題を見つけ出し解決する能力が私の強みだと感じています。
御社でも、日々現状の課題を見つけ解決することで、活躍していきたいと思っています。
学業
ガクチカと聞くと、
「学業のレベルが低いとガクチカとしてアピールできないんじゃないか?」
「アルバイトやサークルなど外部の話の方がいい?」
と学業について触れることを不安に思う人がいますが、ガクチカにレベルは関係ありません。
大切なのは、「なぜ取り組んだのか」「何を学んだのか」「学びをどう活かすのか」という中身の部分です。
学業レベルは関係なく、取り組みの内容を深掘りして話してみましょう。
例)
私は学生時代、自身のスケジュール管理をしながらしっかりと学業に励んできました。
学校のイベントやサークル活動、アルバイトなど学業以外の活動も活発に行っていましたが、忙しい日々の中で学業が疎かにならないよう、スケジュール管理を徹底してきました。
大学に入ってすぐの頃、学校の授業以外でたくさんの活動をしているうちに、忙しさにかまけて学業の成績が落ちてしまいました。
そこで自身の甘さに気付き、何事もバランス良く管理していくことの大切さを実感しました。
スケジュール管理を徹底するようになってから、心にも余裕が生まれ、学業以外の活動にも進んで取り組んでいくことができたと思います。
それからは成績も落とすことなく、クラスのリーダーとして皆をまとめたり、サークル活動やアルバイトにも力を入れたり、たくさんの活動にも参加することができました。
また、他の活動もバランスをとりつつ学業にしっかりと専念していたことで、卒業論文では賞を頂き、自身の満足できる結果を残すことができました。
この経験から、自身のスケジュール管理を徹底する力と、堅実に成果をあげる能力が私の強みだと感じています。
御社に入った後も、スケジュールを立て、業績を残して会社に貢献していきたいと考えています。
サークル
サークルでのガクチカは、学生生活でサークルの活動をしている人は多いので身近に考えやすいジャンルです。
ボランティアサークルなどに入っていればサポート力のアピールができ、軽音楽やスポーツなどのサークルの場合は団体でのコミュニケーション力がアピールできるでしょう。
例)
私が学生時代に力を入れたことは、障がい者のサポートをするボランティアサークルです。
高校の頃、クラスに知的障がいを持った子が居たのですが、その頃は自分に知識が足りず十分なサポートをしてあげることができなかったことを心残りに感じていました。
大学に入りボランティアサークルを見つけて、今からでも障がいを持つ人に手を差し伸べられる存在になりたいと思い参加しました。
活動としては、施設に訪問し、障がい者の身の回りのサポートをするものでした。
施設の利用者は約100人と多く、最初の頃は全員とコミュニケーションを取れる機会はほとんどありませんでした。
活動内容も業務的なもので、このままでは当初の目標である手を差し伸べられる人になれないと感じました。
そこで、まず業務的な雰囲気があることで利用者との壁ができていると感じたので、全員とコミュニケーションを取れるように、一人一人としっかり向き合って挨拶を徹底するようにしました。
そうしているうちに、皆の方から私に挨拶をしてくれるようになりました。
心を開いてくれる人が増え、自然と会話も増えて皆のことを深く知ることができました。
さらに、コミュニケーションをとる上で障がい者の方々の長所も見えてきて、本人にも理解してもらいたいと思い、「紹介ノート」を作ることにしました。
それぞれの良いところや得意なことをまとめたノートで、職員の方にも共有することで改めて1人ずつの魅力に迫ることができ、施設の雰囲気が明るくなったように思います。
その結果、「施設での生活が楽しい」という嬉しい声も多く耳にするようになりました。
この経験から、相手を理解して、知ったことを形に残すことの大切さを学びました。
御社でも、顧客に寄り添い課題を解決していく上で、私の寄り添う力を発揮できるのではないかと考えています。
趣味
学校やサークル、アルバイトなどの活動がピンとこない人は、話し方を工夫すれば何気ない趣味もガクチカのエピソードになり得ます。
学業のガクチカの際にも話したように、内容のレベルよりも「なぜ取り組んだのか」「何を学んだのか」という中身が大切なので、学生時代の趣味も十分ガクチカと言えるでしょう。
好きこそものの上手なれという言葉があるように、意外と趣味の話も大きなアピールに繋がる可能性を秘めています。
例)
私が学生時代に力を入れたことは、趣味のカメラです。
カフェでアルバイトをしていて、お店のInstagramの投稿をしているうちに、「もっとオシャレに撮れないかな?」と思うようになったことがきっかけです。
そして、一眼レフを購入して写真を勉強するようになりました。
始めは操作が難しく、思うように撮影ができなかったのですが、「毎日1枚、ベストショットを撮る」という目標を掲げて1年撮り続けてみました。
最初はピントが合っていなかったり暗かったり散々なものでしたが、失敗と反省を繰り返していくうちに自分でも満足のいく写真が撮れるようになっていました。
周りの友人にも時々見せていたのですが、「これいいね!」「上手くなってる!」と称賛の声をもらうことが出来ました。
さらに、撮った写真をSNSで投稿してみると、たくさんの方から評価していただき、撮影の依頼を受けるようになりました。
趣味から始まったカメラですが、今では新しい出会いにも繋がりました。
この経験を通して、毎日のちょっとした積み重ねが大きな成果に繋がることを学びました。
毎日コツコツと目標に向かって努力を積み重ねられる強みを活かして、御社でも活躍していきたいと考えています。
ガクチカが本当に無い場合の4つの対処法
ガクチカで話すことがすぐに見つかる人は、これまでの話でなんとなくイメージが付いたかと思います。
しかし、「ガクチカで話せることがない」「何も実績がない」などガクチカが本当に無いと思っている人もいるでしょう。
このようにガクチカが無いとお困りの方でも、面接に挑めるよう対処法をご紹介します!
今までの話で、まだガクチカが思いつかなかった方は以下の4つの対処法を試してみてください。
- 今までの経験を振り返ってヒントを探す
- 特別なエピソードに囚われすぎない
- これから新たにできることを探してみる
- 家族や友人に聞いてみる
今までの経験を振り返ってヒントを探す
学校やサークルでの経験に限らず、日常生活も振り返って今までの活動を洗ってみましょう。
振り返る際は、ノートなどに書き出してみるとより探しやすいです。
例えば、日常生活を振り返ってみると「毎日同じ時間に起きて規則正しい生活をしている」「アルバイトを長期間続けている」など、アピールにつながるヒントが見えてきます。
特別なエピソードに囚われすぎない
「ガクチカは、素晴らしい実績じゃないといけない」と思っていませんか?
一度肩の力を抜いて、日常の些細なエピソードにも目を向けてみましょう。
確かに目に見えた実績があるに越したことはありませんが、実績が無くても伝え方を工夫すれば日常の話でアピールが可能です。
これから新たにできることを探してみる
話すことがどうしても思いつかない場合、実績を今から作るという手もあります。
ガクチカだから長期的なものでなければならない、ということはありません。
今から出来る取り組みを探してやってみるのもいいでしょう。
例えば、まだ面接まで時間があるのであれば、短期のアルバイトやインターンに行って新たに実績を作っていくことも可能です。
家族や友人に聞いてみる
自分で考えているだけだと、視野が狭まっている可能性もあるので、自分をよく知る家族や友人に聞いてヒントを探すのも一つです。
自分だけでは煮詰まってしまった場合は、思い切って周りに聞いてみましょう。
人から見た自分を聞くことで、意外と思わぬ道が開けるかも知れません!
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企業の人事の方が学生のプロフィールを見てスカウトメッセージを送るので、中にはガクチカに反応をもらえることもあります。
企業からの反応がわかれば、ガクチカを改善したりアップデートしたりできますよね。
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まとめ
就活を進める上で頻繁に問われる、ガクチカ。
今回の記事では、ガクチカを作る際のコツを例を混ぜながら解説してきました。
ポイントをおさらいしましょう。
まずガクチカで見られるポイントには、以下の3つがありました。
- どのような実績を持っているか
- 人柄やモチベーション
- 会社への適性があるか
そして、ガクチカを作る際は以下の3ステップに則って作るとスムーズにできます。
- ①今までの取り組みを振り返る
- ②会社に合ったエピソードを選ぶ
- ③フレームワークに従って作る
どうしてもガクチカが見つからない場合の4つの対処法も紹介しました。
- 今までの経験を振り返ってヒントを探す
- 特別なエピソードに囚われすぎない
- これから新たにできることを探してみる
- 家族や友人に聞いてみる
ガクチカと聞くとハードルが高く感じてしまいますが、今回紹介したステップに沿って作り込んでいくと、誰でも答えることが可能です。
しっかり作り込んで面接に挑みましょう!
自己PRの書き方について知りたい方はぜひこちらの記事をご確認ください。
「自己PRの正しい書き方とは?企業が見ているポイントも解説【例文つき】」