中途採用がもたらす化学反応

市況分析

中途採用がもたらす化学反応

AKBとベンチャーって似ている!?初期メンと2期メン以降の温度差って?

「私のことは嫌いになっても、AKBのことは嫌いにならないでください!」
とは、AKBの絶対的エースと呼ばれた前田敦子さんの名セリフ。
AKB発足初期メンバーの彼女は、AKBの顔であると同時に、AKBを常に引っ張り続けてきた初期メンバーの顔でもあったのです。
初期メンとその後の2期メン以降ってちょっと違う……あれ? これって、ベンチャーも!?

初期メンって創業時メンバーなんだよねー…… えっ!? なにそれ!?

後輩を叱咤激励することでも知られる、AKB初期メンバー。
彼女たちは、AKBを立ち上げ『スターになろう!』という熱い想いで、
知名度が低いころから小劇場で毎日、公演や握手会に励み、徐々にステータスを築き上げました。
これ、ベンチャーに似ていると思いませんか? 
そう、『スターになろう!』=『会社を軌道に乗せよう!』。
熱き血潮を燃え滾らせがむしゃらに突っ走り続けたのが、『初期メンバー』。すなわち『創業時メンバー』なのです。

会社を嫌いにならないで! って言えちゃうほどの創業時メンバーとの温度差?

見事目標を達成し業績もアップ! 
これを積み重ねて事業を拡大していくと必ず次の選択が。
『メンバー拡充』=『社員増員』。
「この人いいなー!」なんて気に入って、相手も会社を気に入ってくれると採用となり、晴れて新しい仲間ができましたー! 
私たちスターへの階段を登っているのね!…… と思ったのも束の間、
こ、これはなに? な、なんか冷めてる!? 
もしかして「私を嫌いになっても会社を嫌いにならないで!」とか言えちゃうほどの、
手塩にかけて育て上げた可愛くて仕方ない会社への熱さってヤバイ!? などと自問自答して考える状態に陥る人ほど、
そこに存在する『温度差』という壁にぶち当たるのです。

創業時メンバーとはまた違った中途入社メンバーの持ち味と化学反応の面白さ

大丈夫。
こんな問題もちょっと視点を変えるだけで解決なのです! 
「俺はこんなに愛しているんだ! お前も同じだけ愛してくれよ!」では、
かなりウザイひとになってしまう危険性があります。
それでは、せっかく射止めた新メンバーがドン引きする可能性が。
「いや……マジ勘弁して……」と言われたら即終了となってしまいます。
なにも心持が同じじゃなくてもいいのです。

それは違って当然で、その違いこそがベンチャーの更なる飛躍の必須条件。
慣れ親しんだ創業時メンバーでは気づかないこと、見えない視点という新しい感性こそ、中途採用者の最大の武器であり魅力です。

そして、ベンチャーへの中途入社を考えている人は、その持ち味にどーんと胸を張って自信を持ってください。
AKBはメンバーを増やし続け、姉妹グループが誕生するまでに至りました。

『姉妹グループ』=『支店』。ほら、どんどん楽しみが広がってきたでしょう?
創業時メンバーと中途入社メンバーが起こす感性や想いの違いこそ、
化学反応の種であり、それが何より会社の成長に必要なのです。

そのうち訪れるであろう「会社を嫌いにならないで!」と、口から飛び出てくる瞬間も楽しみにしつつ!

■中途採用を行うタイミング

そもそも、
採用を「新卒メイン」で行っているのか、
それとも「中途メイン」で行っているかは、
企業の考え方や教育体制、スタンスにより異なります。

新卒採用を全く行っていない会社はごくたまに存在することは事実ですが、逆に、今まで一度も「中途採用を行ったことがない」企業はほとんどいません…

では、企業は、どのような時に中途募集をかけるのか?

(1)急遽、欠員が出た場合 (退職者が出てそのポジションが空いた場合)
(2)事業拡大のための人員拡大

だいたい上記2つのタイミングで中途採用が行われます。
とは言え、(1)欠員による補充での採用がほとんどでしょうか。

そういった背景もあり、基本的には中途採用=即戦力、となります。

中途採用の場合は、今後の伸びしろを評価しての採用ではないため、「育ててもらいたい」「教育体制が万全であってほしい」「勉強したい」といった理由は求められていないということになります。

■中途採用と新卒採用の違い

では企業から見た時に、中途採用と新卒採用のそれぞれの違いはどのようなものでしょうか?

中途採用の場合

・不定期での採用
・スキルに加え、今までの実績をより重視
・今すぐにでも対応してほしい業務がある
・社会人としてのビジネスマナーや業務に関する知識
・業界知識
・人間関係の構築力

新卒採用の場合の場合

・一般的に1年に1度(定期)の大量採用
・将来的な活躍や伸びしろに期待
・業界知識等は期待できないためポテンシャル採用が多い
・社会人としてのマナーから学んでもらう=自社のカラーに染まりやすい

企業になったつもりでイメージしてみると良いでしょう。

■自己PR、志望動機について

上記までを踏まえると、企業が求めている自己PRや志望動機が、解ってくるのではないでしょうか?

たとえ今まで経験してきた業務とは違ったとしても、
「今までのどのような経験を踏まえて」
「どのような形で」
「どんなことで活躍できるのか」
「私だからこそ、こんなことが出来る」(会社へ貢献できる)
といった点は、中途採用の場合、話せなくてはなりません。

この最低限にプラスアルファする形で、あなたらしさが重要となります。

(ちなみに意外と盲点ではあるのが、文章力&伝える力…です。涙)

■転職者としてのココロ構え

新卒入社に対しては、多くの企業が
「まだ社会人デビューをしたばかり」と、ある程度のことは目をつぶります。

しかしながら、上記のことからも解るように
たとえ第二新卒とは言えども、新卒と比べて「見る目は厳しく」なります。

「出来て当たり前」という評価がつきまとうわけです。

ですから、応募の段階から、ある程度の礼儀マナー、相手への気遣い、受け答え等は、出来て当たり前。
細心の注意を払う必要があるわけです。

たとえば、メールで連絡をいただく場合、
企業の採用担当からは、あなたがメールを読んだのか or 読んでいないのかは、把握することが出来ません。

どのような内容のメールであっても、
まずはご連絡をいただいたお礼内容を確認しましたという旨の「メール返信」は徹底することをお忘れずに。

面接日程を調整してもらう際、こちらの希望日を相手に提示する場合は「1つの日時だけ」を提示するだなんて、ナンセンス。
こちらから、希望日時を「複数提示」するように心がけましょう。

そして、面接当日。
面接対応してくれる採用担当や面接担当者は、応募したあなたのために、忙しい中でも「わざわざあなた一人のために」「貴重な時間を割いている」わけです。

やむを得ず日程変更していただくことになった場合も、前日までに事前連絡を。
(よほどのことがない限り、当日の連絡は、あなたの管理能力が欠如されているとマイナス評価をされてしまうわけです)

面接後には、どのような面接だったかに関わらず、お礼の気持ちを伝えることがマナー。
採用担当へ当日中にお礼メールを送信しましょう。

※私も沢山の企業様の中途採用に携わって来ましたが、採用される方は必ずと言って良いほど、このあたりの「最低限」のことをきっちり対応されています。

本日お話したこれらは「転職希望者=出来て当たり前」と判断されるのことばかり。

企業の採用担当は日々、たくさんの求職者を対応しています。
出来て当たり前のこれらの最低限のことは徹底するようにして、それプラスアルファのあなたらしさあなただからこそのアピールをぜひしてみてくださいね!!

一人でも多くの方が素敵な企業と出逢えますように!!

この記事を書いた人
平塚

代表取締役 平塚ひかる
年間で10万人が利用する就職サイトチアキャリアを運営する株式会社Cheer代表取締役。
新卒で入社した会社を3ヶ月目の22歳で役員に。1年目で営業成績1位、全社MVP。営業・マーケや開発・広報・人事管轄の取締役として従事したのち独立。
第一回日本中小企業大賞三冠・三年連続受賞したのち殿堂入りし、審査員就任。
東京都の【多様な主体によるスタートアップ支援展開事業】分科会審査員を2期連続担当。
意思決定層のジェンダーギャップに取り組む「スポンサーシップ・コミュニティ」発起人を務める。

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