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研究内油、成果、展望について
私は細胞核に対するDDSキャリアの開発を行っています。具体的には、親水性多糖であるデキストラン(Dex)に疎水性アミノ酸誘導体であるフェニルアラニンエチルエステル(PheEE)とヒスチジンエチルエステル(HisEE)を修飾した両親媒性高分子(DexPheEE、DexHisEE)をそれぞれ合成しました。そして、これらを同じ重量比で混合することで混合型ナノキャリアを作製しました。HeLa細胞にこのキャリアを取り込ませると最終的には核へ移行することが明かになりました。しかし、核への移行率というものは想像していたよりも低い値を示したことが問題になりました。なので、今後はキャリアの核への移行率を高めることに加えて、キャリアに物質を担持し物質の機能を保ったまま核へ輸送することが可能であるのかについて研究を行っていく予定です。最終的には、マウスを用いた生体内環境での動態や組織への運搬といった点についても明らかにしていきたいと考えています。
