採用ブランディングとは?採用市場から見る採用広報活動の仕方を解説!【中小ベンチャー企業向け】
従来の「自社の求人情報を提示して、その情報を見た求職者からの応募を待つ」という
「待ちの姿勢」の採用では、なかなか優秀な人材を集めることが難しくなっています。
そんな中で注目されているのが「採用ブランディング」です。
採用ブランディングとは?採用広報とは何が違うの?
採用ブランディングは、自社の強みや魅力を情報発信することで
企業認知度や企業イメージを向上させ、求職者からの信頼や共感を引き出す採用戦略です。
採用広報と同じように捉えられがちですが、それぞれ目的が違います。
採用ブランディングは、企業イメージの構築が目的です。
他社との優位性を発信したり、他社との差別化を図ったりして
採用競争に勝つために企業のブランド力や企業イメージを高めていきます。
一方で、採用広報は企業理解度の向上をさせることが目的です。
その企業で働くイメージを持ってもらえるよう、具体的な仕事内容や働き方、
働く人々・雰囲気などを伝えていきます。
どちらも企業情報を発信するという点では似ていますが、なぜ行うかの目的が違います。
なぜ採用ブランディングが注目されているのか?採用市場から紐解く
採用ブランディングが注目されているのには、大きく2つの理由があります。
1つめは情報量が増加していること、2つめは求職者の仕事の選び方が変化していることです。
スマホが普及してから、世の中に流通する情報量が急速に増えたと言われています。
すでに2010年ごろには「世界中に存在する砂浜の砂の数」を超える情報が世の中に流通しており、
2020年にはその40倍の情報量になっていると言われています。
砂粒を一粒一粒確認できるほどの処理能力は、私たちにはありませんよね。
つまりデジタルデバイスの普及により、情報量の増加が急加速し、
受け取り側が情報を消費しきれない状態がずっと続いているのです。
そうすると、企業情報をただ発信していても、元から知っていたり、
強い興味を持ってくれていたりする人にしかアプローチができないのです。
また、情報量の増加により、求職者の仕事の選び方も変化しています。
終身雇用制や年功序列制度が当たり前ではなくなり、働き方の選択肢も幅広くなっています。
仕事のやりがいや自己成長など、「この企業で働くことによって何を得られるのか、何を経験できるのか」
ということを重要視する求職者も増えています。
そのため、雇用条件などを羅列するのみの情報開示では、求職者の意欲を高めることが難しいのです。
企業のビジョンやミッション、成長環境など、求職者が知りたい情報や共感できる情報を発信し、
企業の魅力を感じてもらい、企業イメージを高められる採用ブランディングが今だからこそ注目されています。
中小ベンチャー企業が採用ブランディングをすべき5つの理由
採用に大手企業ほど莫大な予算をかけられない中小企業やベンチャー・スタートアップ企業こそ、
採用ブランディングに取り組むべきと言えます。
ここでは、採用ブランディングをすべき理由を5つ紹介します。
①企業認知度の向上につながる
まず1つめのメリットは、企業認知度の向上です。
企業が自ら情報発信を積極的に行うことで、就職希望の顕在層だけでなく
潜在層へもリーチができるようになります。
中小企業やベンチャー・スタートアップ企業は、大手企業に比べると
自社の認知度の低さによって母集団を形成することが難しいこともあります。
企業認知度を高めることによって、選考希望企業、もしくは将来的な就職先候補として
検討してもらえる可能性が高まります。
②質の高い候補者が集まる
2つめのメリットは、質の高い候補者を集められることです。
採用ブランディングによる企業からの情報発信によって、
求職者の企業理解も深めることができ、企業が求める条件に合う人材からの応募も集まりやすくなります。
また、採用ブランディングにより、企業理念やカルチャー・風土に共感する人材を集めることができれば
ミスマッチが起こりにくくなり、選考辞退の抑制や早期離職のリスク軽減にもつながります。
③競合企業との差別化を図れる
3つめのメリットは、競合企業との差別化を図れることです。
採用ブランディングでは、他社と比べた優位性や自社の特長・強みを明確に訴求します。
求職者の企業選択の際に優位性や特長、強みが伝わることで、
「他社ではなく、この企業で働きたい」という思いを持ってもらえる可能性が高まります。
④応募者数の増加が見込める
4つめのメリットは、応募者数の増加が見込めることです。
採用ブランディングを行うことで企業認知度が向上すれば、
求人に対する応募者の増加も十分に見込めます。
⑤採用コスト削減ができる
5つめのメリットは、採用コストが削減できることです。
採用ブランディングによって企業イメージや認知度の向上ができれば、
自然に候補者が集まるようになります。
また、質の高い求職者が集まり、マッチング精度が向上することで
内定辞退・早期離職などを減らし、急遽の欠員募集のための
採用活動コストも押さえていくことができます。
採用ブランディングのデメリット2つ
もちろんメリットばかりでなく、企業によってはデメリットと捉えられる点もあります。
採用ブランディングに取り組む場合は、次の2点も念頭に置く必要があります。
①全社で取り組む必要がある
1つめのデメリットは、全社で取り組む必要がある点です。
いくら積極的に情報発信をしても、発信内容と実際の現場にギャップが生じると
選考辞退や早期離職のリスクは高くなります。
そのため、採用ブランディングで発信する情報、
つまり企業理念やカルチャー・風土、実際の現場感は全社員が実感しているか
もしくは指針としているものでなくてはいけません。
採用ブランディングを成功させるためには、外部への情報発信だけでなく
従業員の意識統一やエンゲージメント向上も重要な施策になってきます。
②結果が出るまで時間と手間が必要
2つめのデメリットは、結果が出るまでに時間と手間がかかる点です。
採用ブランディングは、決して即効性の高い手法ではなく
情報発信をしたからといってすぐに効果を実感できるものではありません。
企業認知度の向上や企業イメージの浸透、実際に応募者の質や量の変化が実感できるまで
コツコツと取り組んでいく必要があります。
また、採用ブランディングを成功させるには、PDCAサイクルを回しながら
継続的な情報発信をしていかなくてはなりません。
長期的に、多くの人に届くように広く深く情報を発信していくことで
大きな効果を生み出すことのできる手法です。
採用ブランディングの発信手段4選
①採用ブログ
ブログは、情報が埋もれたり流れてしまうSNSと違い、
カテゴリー別に多くの情報を蓄積していけるのがメリットです。
一度求職者の目に留まれば、過去の情報も含めて多くのメッセージを伝えることができます。
採用ブログの運用は、「継続すること」がポイントです。
日々の社内情報だけでなく、社内イベントのことをカジュアルに発信したり、
創業のきっかけや会社の想いを発信したりするなど、様々な角度からの魅力発信が大切です。
近年では、自社サイトだけでなく外部サービスを利用して、
採用ブログを構築・運用する企業も増えています。
特にCheerCareerには「タイムライン」というブログ機能があり、
カジュアルな発信から採用に関するさまざまなことまで
多面的な内容のブログを書くことで企業の情報発信が可能です。
▼▽CheerCareer掲載企業のタイムラインを見てみる▽▼
https://cheercareer.jp/company/message/2944
②動画メディア
動画メディアは、多くの情報を視覚的に分かりやすく伝えられます。
スマホが当たり前の現代では、動画は情報源の主力のひとつです。
テキストや静止画では伝わりにくい内容も伝わりやすく、動画視聴で求職者の志望度が挙がったというデータもあります。
③SNS
TwitterやInstagramなどのSNSも、採用ブランディングに有用な手法です。
拡散性が高いことから、幅広い層の人材や、数多くの人材にリーチできるところがポイントです。
SNSの種類によっては、ユーザーの年齢層や属性が異なるため、自社が採用したいターゲット層にマッチしたSNS媒体を選んでください。
CheerCareerではSNSを活用した採用手法についての資料をまとめました。
ぜひ一度確認してみてください。
▼▽資料をダウンロードする▽▼
SNSを制すは採用を制す!?SNSリファラル採用ノウハウ導入編
④イベント
イベントは、ブログやSNSと違い直接企業の魅力を伝えられることがメリットです。
イベント企画のコツは、選考を前提とした説明会ではなく、参加者にとってメリットのある内容のモノを企画することです。
選考に進もうという思考の前の、潜在層のアプローチが出来ることが魅力です。
ただし、カジュアルな場であればあるほど選考ハードルが下がり、求職者は参加をしやすくなりますが、その分参加者の就職意識は低い可能性があります。
交流を重ねながら、自社のファンになってもらい、長期的な視点で採用につなげていきましょう。
まとめ
求職者が「この会社の一員になりたい!」と選んでくれる企業になるために、
採用ブランディングは必要なものです。
どうすれば求職者に自社の魅力が伝わるかを考えて、採用フローや採用コンテンツを作っていきましょう。