私がおすすめしたい本は「夜と霧」です。

簡単にご紹介すると、
ナチス独裁下の暗黒な時代に強制収容所であった実際の出来事を、
精神科医である筆者が、心理分析し綴った日記を元にした書籍です。

この本をおすすめした理由は、2点あります。

それは、「何のために生きるのか」という疑問に対し、
読者に奇抜な解答をだした点と、筆者が「生き残るために必要なこと」を
実体験をもって訴えかけ、その重厚さを味わうことが出来るという点です。

この本の中では「何のために生きるのか」という疑問の主体は「自分」ではなく、
「人生」だと言っています。

つまり、「何のために生きるのか」ということを
自分の周りに取り巻く環境が耐えず問うていて、
自分は日々問われる側であるということです。

独裁下における究極な人種差別のもと、
「社会にとって」の自分の価値など全く当てにならない、
そういった意思をはたしてあなたは持ち続けることはできるのかということです。


この本を読んだ時、自分の意思や考えや想いを何よりも軸に生き抜こうと思いました。

人生の中で何かを決断しなければいけない時には
ぜひこの概念を思い出してほしいと思います。

もうひとつ、筆者が訴えかけた「最後に生き残るために必要なこと」は、
「過去に誰かを愛した経験、もしくは、過去に誰かに愛された経験」です。

ナチス独裁下では、
ユダヤ人たちは次々と財産、家族、衣服、靴、髪の毛まで奪われていきました。

そんな中、ナチスやヒットラーに奪われない唯一なものが
個人が大切にした、もしくは、大切にされた思い出であったのです。

悲惨な背景から出たこの文には言葉では表せない何かを感じました。
ぜひ、皆様もそういった、言葉にはできない「感覚」を味わって頂きたいです。


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