ESや面談につきものとも言える
「あなたの長所・短所」を尋ねる設問の類い。
「どちらか片方なら思い付くんだけど、もう一方が分からない…!」
なんて悩む方も多いですよね。
その中でも自分の短所しか見つからない方向けに、
**見つかった短所に対応する長所**を、
心理学的な観点から話していければと思います。
▼目次
1. そもそも「長所」「短所」って?
2. 「その短所」は「この長所」
- 心配性、悲観的
- 諦めやすい
- マイペース
- 非常識
- 面倒臭がり、ものぐさ
3. 長所・短所の言い換え まとめ
## 1. そもそも「長所」「短所」って?
そもそも、長所や短所がどんな基準で決まるかご存知ですか?
実は、学校なり会社なり**属している集団によって決まる**んです。
たとえば鈍感な性格の人は、
他人の感情を汲み取り、先回りして行動することが苦手かもしれません。
でも逆に、相手の機嫌に左右されず、
ネガティブな感情を受け流しながら過ごすことが出来るという、大きな長所を持っています。
鈍感な人が営業をする場合、
顧客ひとりひとりの感情に寄り添うことは不向きでも、
ひたすら愚直に行動数を重ねることに向いていたりするのです。
このように、ひとつの性格をとっても
それが短所か長所か、単純に言い切ることは出来ません。
むしろ属する団体(ひいては接している相手)次第で、
あなたの性格は長所にも短所にもなるのです。
ESや面接では、この**ひとつの性格の両面性を意識して伝える**と、
より説得力のある説明ができるようになります。
この前提を踏まえた上で、
一般的に短所と言われやすい性質について
具体例を交えながら確認していきましょう!
## 2. 「その短所」は「この長所」
### 心配性、悲観的
たとえばコップに水が半分入っている状態のとき、
あなたはそれを見てどう感じますか?
楽観的な人は「まだ半分もある」と感じますが、
悲観的な人は「もう半分しかない」と感じるでしょう。
与えられた条件は一緒なのに、捉え方が全く逆になります。
このように、未来の事がらに対して悪い結果を思い描き、
その未来予想図に縛られて行動が消極的になってしまう人には、
以下のような傾向が見られます。
・物事を悲観的・否定的に捉え、
その気持ちに行動が引きずられてしまう
・悲観しすぎて、周囲の気持ちを乱す
だからこの性格を自分自身の短所だ…と感じてしまう人も多いはず。
これらは勿論、度が過ぎてしまうと短所と見られる場合もありますが、
先々まで見通し、長期的にものごとを考えられるからこそ生じる現象でもあるのです。
備品が残り少ない時に、
「発注して商品が届くまで時間がないから、今発注しなければ間に合わない!」
と気付けるかどうか。
**最悪な自体を想定してリスクマネジメントが出来る**のが、
この性格の長所とも言えます。
【心配性、悲観的】
▶長期的に物ごとを考えられる、リスクマネジメントが出来る
### 諦めやすい
何かを始めても、いつも三日坊主になってしまう…。
目標や夢を叶える前に挫折してしまう…。
結果的に、物事が続かない・達成できない人は、
いわゆる諦めやすい性格だと言えます。
ただ諦めやすい性格は
「何故諦めたのか」という部分が非常に重要になってきます。
ちょっとした問題でもすぐに断念してしまうのなら、
そもそも本当にやりたいことではなかったのかもしれません。
たとえば「”スケジュール管理をしよう”と買ったスケジュール帳をすぐに眠らせてしまった…」
なんてこともあるでしょう。
でも「スケジュールアプリだったら続けられた!」ということも有り得ます。
この場合、
「スケジュール帳で管理すること」は諦めたのですが、
「スケジュールを管理すること」は達成したと言えます。
このように、諦めやすい性格は、
**その手段に見切りを付けることで、結果的に目標を達成することが出来る**可能性もあるのです。
諦めない人は「諦めないこと」を重視する結果、
勝算はないのに頑張り続けてしまうことがあります。
これは過去に執着して、
本来は未来のことを考えなければいけない時間を使ってしまうことに繋がります。
そもそも諦めるというのは、
もともとは「物事を明らかに見ること」を意味した言葉。
未来を見据えた上で無駄だと感じるのであれば、
**すっぱりと諦め、他の施策に移ることが出来る**というのも、ビジネスにおいて大事な考え方の1つです。
【諦めやすい】
▶物事を割り切れる、次の行動に移れる
### マイペース
一般的に「マイペース」といえば、のんびりしたイメージを想像するかもしれません。
ですがマイペースな人の一番の特徴は
**他人の意見に流されない**という点。
自分にとって丁度良いペースを重視するので、
他の人がゆっくりしている時に、むしろペースを上げていくことも有ります。
そんなマイペースな人に共通する短所は、
周囲に何を言われても、自分の意見が変わらないこと。
たとえば私の友人は就活中、
「私には熱中できる仕事しかしたくないけど、
熱中できるほどのものが在学期間で見つけられない」
と言って、就活浪人を決意しました。
その際、周囲の人間に
「今決まらなくても、ひとまず適当な会社に入った方が良いんじゃない?」
「仕事なんてやっていく内に生き甲斐になるよ」
と多くの心配をされていました。
それでも友人は変わらず、
自分の意見を第一に、納得できる意見だけを取り入れた結果、
残業も高頻度の出張も苦ではないほど、自分に合ってる!といえる仕事を見つけ、打ち込んでいます。
このように**目標や決断をぶらさずに未来を突き進んでいける**のが、
マイペースな人の大きな長所です。
【マイペース】
▶他人の意見に流されない、意志がブレない
### 非常識
「人に会ったら挨拶をする」
「自分が間違っていたら謝罪をする」
「会社の飲み会は参加をする」
「台風や雪でも出社をする」
法律的に決められたことではないけれど、
道徳的に、あるいは属する団体の通例として「常識」とされていることがあります。
非常識な人は、無知と違い、
他人から注意を受けても尚、その態度や行動を改めない傾向が見られます。
この非常識さから他人に迷惑をかけることもあり、
「非常識な人」=「問題を起こす、迷惑な人」
というレッテルを貼られてしまうことも…。
しかし、常識を疑うという行為は時に必要なことでもあります。
たとえば上記で挙げた4つの例の内、
「飲み会の参加は任意」など
変化しつつある社会的価値観もありますし、
所属する集団によっては、
「謝罪することより、侵した過ちのためにどう行動するかが大事」
という価値観の方が浸透しているケースも有り得ます。
今存在する常識はすべてではなく、
エジソンやスティーブ・ジョブズのように、
「こうあるべき」という常識を疑うことを発想の原動力にして
社会的功績を残した人もいます。
**他の人が尻込みするようなことにも
柔軟に行動し、挑戦する**姿勢は間違いなく長所と言えます。
【非常識】
▶枠に囚われない、柔軟な発想が出来る
### 面倒臭がり、ものぐさ
他人のためには勿論、
自分のことですら積極的に何かしよう!とならない人、居ますよね。
それらはある種、怠慢とも取られて、
勤怠的な評価を低くされることもあるかもしれません。
しかしものぐさな人の中でも
「何もしたくない」のではなく、
「面倒なことをしたくない」だけの人が居ます。
たとえば周りに助けてくれる人がいるなら頼るけど、
誰もいないなら自分でやる。
自分でやるのも面倒だから、
ちょっとしたことは機械に任せる。
テンプレートを作って、
後はコピー&ペーストで済むようにする。
実は、面倒くさがりな人こそ
人一倍**楽が出来るように工夫をする**タイプだったりするのです。
同じことを書き続けるのが面倒だから、印刷技術が発展した。
いちいち算盤を弾くのが面倒だから、計算機が出来た。
人類が皆勤勉で、
物事を積み重ね、継続することを厭わない性格だったら
文明の発展はなかったかもしれません。
便利であることを正義とし、そのために趣向を凝らすのは、
面倒臭がりな人こそが出来る長所なのです。
【面倒臭がり、ものぐさ】
▶便利を好み、楽な手法を編み出す
## 3. 長所・短所の言い換え まとめ
さて、これまでの「短所」「長所」の言い換えをまとめてみましょう。
| 短所 | 長所 |
|--|--|
| 心配性
悲観的 | 長期的に物ごとを考えられる
リスクマネジメントが出来る |
| 諦めやすい | 物事を割り切れる
次の行動に移れる |
| マイペース | 他人の意見に流されない
意志がブレない |
| 非常識 | 枠に囚われない
柔軟な発想が出来る |
| 面倒臭がり
ものぐさ | 便利を好み、楽な手法を編み出す |
上記から分かる通り、
性格とはあくまで「繰り返し行われるその人ならではの言動」が基準になっており、
善悪のステータスは含まれていません。
あくまでも**接している人・所属する集団の価値観によって
「合う」「合わない」の差が生まれている**に過ぎないのです。
ぜひ自己分析をする際には、
「この性格は、この人にとっては長所・この人にとっては短所」など、
多方の面から考えてみるようにして下さい。
そうするとESや面談だけではなく、
・会社を社風で選ぶ
・他人と円滑なコミュニケーションをする
など、社会生活全般に役立つようになりますよ!
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2020.02.27 自己分析