採用市場・動向 2022.05.19
人事担当者を悩ます内定辞退を防ぐための対策について
## 1.内定者の辞退が起こる原因
内定者の辞退に悩まれる人事担当者様は毎年見受けられますが、
特に昨年度の22卒採用市場では、
内定辞退が「増えた」という企業は34.3%「減った」という企業は16.1%で
「増えた」という企業が「減った」という企業の倍以上にのぼりました。
また、「増えた」という企業は、新型コロナの影響を受ける前の
20年卒と比べても4.1ポイントの増加で、コロナ禍になる前よりも採用環境は悪化しております。
では、何が原因なのかを追及したときに以下の要因が考えられます。
### 内定早期化が影響
内定辞退者が増えている要因のひとつが**「内定出しの早期化」**です。
年々選考の早期化が進み、22年卒については採用面接の開始時期を聞いたところ
9割以上の企業が、政府のルールでは採用面接の解禁日とされている6月1日よりも前に
面接を始めています。さらに、面接の開始どころか内定出しも早まっています。
すなわち、期間が伸びた結果、就職活動にかける時間も増えて、
より多くの選考に臨めるようになったことが要因だと思われます。
### オンライン採用の加速も影響
オンラインでは企業や仕事への理解が深まらず、
就職への決め手に欠けてしまうことが課題だそうです。
動機形成を行えずに内定をいただいても辞退する学生が出てきてしまいます。
だからこそ、オンラインでのアプローチ方法の工夫を凝らす必要があります。
また、イメージを湧かすためには**オフラインの実施**も必要ではないでしょうか。
参照元:https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/syukatsu/syukatsu770/
その上で、それぞれの原因に対して対策が必要となります。
## 2.23卒の内定辞退率は増加傾向?
3月1日時点の大学生(大学院生除く)の就職内定率は、22.6%(+5.0ポイント)と、
3月広報解禁となった2016年卒以降、前月に引き続き過去最高となりました。
また、内定の早期化の影響か、内定辞退率も昨年と比べて増加傾向にあります。
1人当たりの内定保有数が増えてくると、当然ですが学生にとってはより
選択肢が増える絶好の機会となりますが、反対に企業の人事担当者からすると、
せっかく内定を出したと思っても辞退され、また採用活動を繰り返し行う恐れもあります。
だからこど、23卒の採用に関してはより例年以上に計画する必要があります。
参照元:
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20220310_hr_01.pdf
## 3.内定辞退する学生の思考とその背景とは
辞退につながる背景についてご説明できればと存じます。
### 内定式前
・他の企業から内定もらい別会社を選択した
・内定をもらった後にも就活を続け、他社で内定を得た
### 内定式後~12月
* 親や身内から反対された
* 就活が落ち着いて冷静になると、自分の選択が本当に正しかったのか不安になる
* 大学院に進学、もしくは海外留学を決意する
* 公務員試験合格による進路変更
* 単位が足りず留年をしてしまう
#### 学生への魅力付けが重要
内定辞退が起こる理由として、早期内定も一つの要因ですが、
他にも学生側の心理的な変化によって内定辞退につながることも往々としてあります。
なので内定辞退は起こるものだと考えながら選考を進める必要性があります。
そして、いかに自社の魅力付けが内定者に行えているかが重要なポイントとなります。
## 4.内定辞退に振り回されないため、こまめなフォローが必要
就職活動のフェーズ毎で内定辞退対策を行うことは必須です。
今回は**内定辞退発生を防ぐ方法**をお伝えします!
### 選考段階
* ミスマッチを防ぐため会社説明や仕事説明の徹底
* 連絡はスピーディーに行う
* 面接中の態度を見直す
また、できれば対面で会う&オフィスに招待することで
イメージを掴んでもらう事も学生にとってはプラスです。
### 内定出し
* 採用理由を候補者へ伝えることで承認欲求を満たす。
* 仕事内容・会社の質問会を開催し理解を深めてもらう。
### 内定後
* 人事以外のスタッフもフォローに入る
* 定期的なコンタクトにより内定者の心理状況の確認を行う
* オープンコミュニケーションによる社内情報の共有
* SNSやオンラインツールの活用での接触を増やす会社も増
* 社内イベントや内定者インターンの企画・運用
## 5. フォローを行うには内定者インターンがおススメ
内定者インターンは内定後のフォローを一括して行うことができるからこそおススメです。
そして、行うことによって以下のようなメリットが生まれます。
* 働く環境を体感することにより不安を払拭させる。
* 社員と新入社員のコミュニケーションから帰属意識を植え付けることができる。
* 働くことに対する自信や安心を与えることができる
上記のような取組みによって魅力付けができ、そして内定承諾を頂ける確率が高まります。
反対に、開催する事に意識が取られてしまい、学生へのサポートが
行えないこともあるのでご注意下さい。
そうなると自信を無くしてしまい、「この会社で働けるのかな・・・」と
不安から辞退されるケースも考えられますので、しっかりと主役の学生が
ワクワクできるような機会を作ることを目的として実行していきましょう。
## 6.内定者インターン実施に不安を感じた方には
Cheerでは内定者インターンを実施し、不安を払しょくして入社してくれた新入社員もいます。
もし内定後のフォローで不安があればお声がけ下さい。
また、新卒採用に関して「どうすればいいのかわからない・・・」と悩みの声も多くいただくことから、他社の内定者フォローの仕方や採用選考の組み立て方など、なんでも相談しあえる
**人事交流会「Cheer人事」**を開催しておりますので、ご興味のある方は
ご参加いただけると幸いです。
Cheer人事について
https://cheercareer.jp/hslp/cheer-jinji-event